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「審判のレベルが上がっていない!」
柏のレアンドロが訴えたJの課題。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byAFLO
posted2013/01/11 10:30
昨年のJ1最終節で退場処分を受け、計3試合の出場停止となったレアンドロ・ドミンゲス。天皇杯は準決勝まで出場できなかったが、決勝では両チーム最多のシュート5本を放つなど攻撃を牽引し、優勝に大きく貢献した。
「審判もサッカーファミリーの一員」と川崎の風間監督。
では、どうすれば審判を、選手や監督と同じプロの評価基準に乗せることができるのか? 川崎フロンターレの風間八宏監督の言葉が参考になる。
風間監督はこう言う。
「審判の人たちも、日本のサッカーファミリーのひとり。みんなでいっしょに成長していけばいい。そのためには、もっと審判の人たちが評価されるようなシステムが必要だと思う」
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ドイツではブンデスリーガ1部と2部のすべての主審と副審のポストカードが作られ、ファンに配られている。また、公式スーツが支給され、主審と副審はおそろいのスーツでスタジアム入りする。憧れの存在になるような演出が用意されているのだ。
現在、1試合あたりの主審の報酬はJ1で12万円だが、背負っているプレッシャーを考えると安すぎる。報酬を上げれば、さらに優れた“目”を持つ人材が集まるだろう。
レアンドロの言葉を読み返せば、やはり彼も「選手も頑張るから、審判にも頑張ってほしい」と言っている。リーグが盛り上がれば盛り上がるほど、レフェリーに対する要求も高くなる。Jリーグができて20年が経ち、審判も“サッカーファミリー”の一員だということを、再認識すべきときなのかもしれない。