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Jリーグが進歩するために学ぶべき、
世界最高のコンディショニング理論。
~【第3回】 PTPのメニューと実践~ 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byJ-Dream

posted2012/01/03 08:00

Jリーグが進歩するために学ぶべき、世界最高のコンディショニング理論。~【第3回】 PTPのメニューと実践~<Number Web> photograph by J-Dream

ヒディンクの右腕として、2002年韓国代表の肉体改造に取り組んだレイモンド・フェルハイエン。今回、サッカーを通じたオランダと日本の国際交流に努める『J-Dream』主催で行なわれたセミナーの講師として来日。来年も今回同様のイントロダクションセミナーと、今回の参加者を対象としたアドバンスセミナーを開催予定だという

「大事なのは監督自身が、自分のやり方を見つけること」

 このオランダサッカー界屈指の理論家は、最後にこう付け加えた。

「私の理論どおりに、他のコーチが指導するのが大事だとは思ってない。大事なのは監督自身が、自分のやり方を見つけること。サッカーを分析し、自分のやり方を生み出してほしい。やり方をコピーするのではなく、その国の文化にあわせたやり方を見つけることが必要だ」

 細かいディティールは選手やチームによって臨機応変に変わってくるだろうが、レイモンドの「サッカーを理解して、そのためのトレーニングを行なう」という発想は普遍的なものだろう。もはや無闇に走っているだけでは、以前よりもボールを持つことが大切になってきた現代サッカーで支配者になれない。

 12月、レイモンドが来日し、東京と大阪で計3回セミナーが実施された。Jリーグの関係者も多く受講し、そのエッセンスを吸収したコーチたちが、新たな取り組みを始める可能性もある。まだレイモンドの理論はヒディンクら一部の指導者が取り入れているにすぎないが、今後、確実にコンディショニング界の新たな常識として広まっていくのではないだろうか。

【第1回】  【第2回】  【第3回】

レイモンド・フェルハイエンRaymond Verheijen

1971年11月23日アムステルダム生まれ。10代の頃はプロのサッカー選手を目指すが、怪我で断念。後に、サッカーのトレーニング理論・医療研究で有名なアムステルダム自由大学、リバプール・ジョン・ムーア大学で学ぶ。オランダに帰国後は、母校及び王立オランダサッカー協会で研究を続け、その成果は『ネイチャー』誌にも発表された。90年代後半には、EURO2000に向けてオランダ代表チームのフランク・ライカールト監督の下で、サッカーの「ピリオダイゼーション」を指導。以降、韓国(W杯ベスト4)、ロシア(EUROベスト4)、ウェールズなどの代表チーム、クラブではバルセロナ(欧州CL優勝)やゼニト(UEFAカップ優勝)でその手腕を発揮。2008年には「レイモンド・フェルハイエン・コーチング」という会社を設立し、「ピリオダイゼーション」を世界中で指導し続けている。

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