ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
清武、原口、山村不在のU-22代表。
関塚監督は11月の2連戦をどう戦う?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byTakuya Sugiyama
posted2011/11/10 12:05
今回のメンバー発表では「いろいろな(戦術の)オプションを考えている」ことを強調した関塚隆監督。不動のキャプテンである山村が抜けた中盤には「東を1つ下げることもあるし、力をつけてきた丸山もやれる」としている
11月9日、ロンドン五輪アジア最終予選のバーレーン戦(22日・マナマ)とシリア戦(27日・東京)に挑むU-22日本代表、21名が発表された。
先にA代表に選出されていた清武弘嗣と原口元気は、原博実強化担当技術委員長が事前に「A代表と五輪代表は兼務しない」と発表していたように、選外となった。山村和也も怪我のために選出されず、9月の最終予選初戦のマレーシア戦から3名ものレギュラーが姿を消す中での注目のメンバー発表になった。
果たして、どのように選手が入れ替わったのか。マレーシア戦と10月に行なわれた東京合宿を参考にしながら検証してみようと思う。
DFの顔ぶれが変わって人数も増えた点に、関塚監督の思惑が。
最初に目を引くのが、DFの数だ。
マレーシア戦のメンバーからは、高橋祥平と吉田豊の2名が漏れた。一方、東京合宿に参加していた大岩一貴(中央大)と丸山祐市(明治大)の大学生コンビが新しくメンバーに入り、薗田淳(川崎F)が久々に復帰。マレーシア戦のDF登録は7名だったが、今回は8名。ここに、今回の戦い方の一端を垣間見ることができる。
MFは、清武と山村の抜けた穴を誰が埋めるのかが課題だった。そのため、東京合宿に招集された金崎夢生と柴崎岳に期待が高まったが2人は選出されず、マレーシア戦と異なる新顔は登里享平(川崎F)のみに終わった。
FWも原口の抜けたところに、海外組の大津祐樹(ボルシアMG)が入ったのみ。
こうしてみると、マレーシア戦からの変更は5名。DF陣の顔触れが変わり、攻撃陣の顔触れが変わらないところを見ると、改めて関塚隆監督のチーム編成に対する考えが見て取れた。
関塚監督は、平均的に力のある11人を採用するのではなく、ブロックごとに選手の特徴を重ね合わせて、力を発揮させることをベースに考えている。