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「早朝5時から朝練、キャンパス往復3時間…」“私大最難関”早稲田大政経学部ランナーが箱根駅伝を3回走るまで…「授業の合い間も走っていました」
text by

生島淳Jun Ikushima
photograph byYuki Suenaga
posted2025/04/04 11:07

伊福陽太。早稲田大学政治経済学部で4年間学び、じつに3度箱根駅伝を走った
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「本部キャンパスの近くにある低酸素トレーニングルームを、競走部で使わせてもらえることになったんです。2限と4限に授業があり、3限が空いている場合は、トレッドミルで走ったりしてました。それまでは、4限終わりで寮に帰ってから1時間半は走っていたので、食事が8時過ぎ。それだとキツかったので、時間の使い方の幅は広がりました」
早稲田の競走部では、学年末に成績が通知されたら、マネージャーにGPA(評定平均)と取得単位数を報告しなければならない。競走部に限らず、各体育会は成績をまとめ、大学側に報告することになっている。
「下級生の時に単位をしっかり取って、4年生になったら競技に集中できる環境を作るのが大切かなと思います。幸いなことに、2年生の時からメンバー選考に絡めたので、本当に早稲田が合っていたと思います」
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2023年、伊福君は箱根駅伝の8区を走ることになった。
「インターハイも、全国高校駅伝も走ったことがないのに、いきなり箱根駅伝を走ることになったんですよ」
早稲田の政治経済学部の学生が箱根駅伝を走るのは、久しぶりのことでもあった。
