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「早朝5時から朝練、キャンパス往復3時間…」“私大最難関”早稲田大政経学部ランナーが箱根駅伝を3回走るまで…「授業の合い間も走っていました」

posted2025/04/04 11:07

 
「早朝5時から朝練、キャンパス往復3時間…」“私大最難関”早稲田大政経学部ランナーが箱根駅伝を3回走るまで…「授業の合い間も走っていました」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

伊福陽太。早稲田大学政治経済学部で4年間学び、じつに3度箱根駅伝を走った

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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Yuki Suenaga

私大最難関のひとつ、早稲田大学政治経済学部。その政治経済学部で4年間学びながら、箱根駅伝をじつに3度走った伊福陽太のインタビュー。競走部の寮は所沢市にあり、早稲田キャンパスまで片道1時間半かかる。陸上と勉学、どう両立させていたのだろうか?【全3回の第2回/1回目3回目も公開中】

◆◆◆

 早稲田大学合格後、競走部への入寮までがバタバタだった。2月27日に福岡でクロスカントリーのレースがあり、3月1日が卒業式。当初は、3月中旬に埼玉・所沢にある競走部の寮に入ればいいかな、と考えていた。

「福岡クロカンの当日に、相楽さん(豊・当時駅伝監督)から、『3月5日に入寮してくれるかな?』と言われて、えーってなりました(笑)。そこから慌てて引っ越しの準備で、諸冨さんから『冷蔵庫は先輩が置いていったのがあるよ』と言われて、助かった覚えがあります。入寮には、父と母が車で京都から所沢まで送ってくれました」

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 京都からの上京。伊福親子は、どんな会話を交わしたのだろう。

「5時台に朝練、キャンパス往復3時間…」

 こうして早稲田での生活がスタートする。早稲田の練習はおおまかにAとBチームに分かれ、メニューの強度、量に差がある。伊福君はBチームで、徐々に質を高めていこうというプランで練習が始まった。

「朝練習が6時からあるので、それに合わせて起きます。1年生はローテーションで寮での当番があって、その日は4時45分起きでした。1限がある日はきつくて、7時半過ぎには寮を出ないと早稲田の本部キャンパスに間に合わないので、5時15分に朝練習を始めてました」

 競走部の学生は、スポーツ科学部で学ぶ学生が多いが(寮からキャンパスまで徒歩5分ほど)、本部キャンパスに通うとなると、かなりの通学時間を要する。

【次ページ】 「5時台に朝練、キャンパス往復3時間…」

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