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「カツドン、ウナギが最高!」東京初訪問の外国人が感動「冥途の土産だ」大谷翔平“天井説ホームラン”に騒然…ドジャースvsカブス現地観戦記
text by

AkiAki
photograph byNanae Suzuki
posted2025/03/31 11:03

ドジャースとカブスが東京ドームで戦った開幕戦シリーズ。大谷翔平のホームランを筆頭に、現場の空気感は素晴らしいものだった
筆者が別の場所にいたとき、「ボールもらった! この人がくれた!」と家族から写真付きでLINEが届いた。間違いなくテオスカー・ヘルナンデスのものだった。
WBC決勝やワールドシリーズと同様の光景が
試合開始が近づくにつれて、通路は大混雑に。売店待ち、トイレ待ちと通行もままならない状態に。2023年WBC決勝のローンデポパークの試合前、昨年ワールドシリーズ第1戦のドジャースタジアムの試合前と同様の光景だった。プレシーズンゲームでも開幕2試合でも同様で、どの試合も42000人超え超満員のシリーズになった。
開幕前のセレモニーやイニング間のイベントなども盛りだくさんで国歌斉唱はいつもこれから試合が始まるという期待と喜びで気持ちが高まる瞬間だ。スタメン発表も呼ばれて並ぶ形となったのだが――やはり大谷登場のシーンが一番の歓声で球場中のボルテージもMAXとなった瞬間だった。ビールも「開幕戦」のロゴ付きであることを言い訳に、お酒も進んだ。
「冥途の土産だぞ」大谷の“天井説ホームラン”
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山本由伸と今永昇太の好投や佐々木朗希のメジャー初登板、PCAことピート・クロウ・アームストロングへの熱いコールなど、この2試合を通じて盛り上がったシーンとして様々なプレーが思い出されるが――やはり球場が揺れた一番の大歓声は――大谷のシーズン第1号ホームランだった。
鳴り物がない球場に響く、強烈なバット音。例えるなら漫画『ドカベン』岩鬼正美の「グワァラゴワガキーン」が一番近いのかもしれない。
打った瞬間の大歓声と大谷の確信歩きから筆者を含む誰もがホームランを確信したが、外野最前列手前に落下し、ビデオ判定に。のちに映像を確認すると天井に接触したのでは――というほど不自然な軌道を確認できたが、真相は未だによく分からない。本当に天井に当たったのか、天井がなければどれだけの飛距離だったのか――ただ、このような話も「伝説」になるので真相は“藪の中”でも良いのかもしれない。筆者としては、歓喜→落胆→歓喜と2度、周囲のファンとハイタッチをして喜びを分かち合った。