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「いまは失敗すると叩かれる。でも…」日ハム“新庄剛志監督の母校”が甲子園で復活のワケは? 元チームメイト監督が実践する「失敗のススメ」

posted2025/03/26 11:04

 
「いまは失敗すると叩かれる。でも…」日ハム“新庄剛志監督の母校”が甲子園で復活のワケは? 元チームメイト監督が実践する「失敗のススメ」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

西日本短大附属を率いる西村慎太郎監督。高校時代は現日ハム監督の新庄剛志氏とチームメイトだった

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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Sankei Shimbun

 西日本短大附と言えば、かつて福岡の頂点に君臨したチームだった。

 1992年の夏に日本一となった平成の強豪はしかし、そこから甲子園で勝てなくなるどころか、出場もままならなくなっていった。

 そんなチームを復活させたのが、現在の監督である西村慎太郎だ。

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 2度目の監督就任となった2021年以降では3度の甲子園出場を果たし、昨夏には2勝。このセンバツでは初のベスト8と、着々と新たな実績を築いている。

 自身の母校でもある西村が高校時代に新庄剛志とチームメイトであったことは、野球ファンの多くが知る出自である。昨年の夏に引き続き、センバツでも囲み取材になると「新庄エピソード」を求められる。

「高校時代から僕らとは違う高い目標を持っていましたよね。今思うと新庄に追いつこうとしていた自分たちが恥ずかしいくらいで」

高校時代の同級生は「我が道を行く」

 西村はそう言って頭を掻く。ただ、新庄が初志貫徹する「我が道を行く」は、誰にだって簡単に真似できるものではない。

 01年にイチローと同じく「日本人野手初」のメジャーリーガーとなり、04年に帰国。「これからはパ・リーグ」と日本ハムに電撃移籍し、リーグ活性化の旗手となった。そのチームで22年から監督となり、昨シーズンは2年連続最下位の低迷期を脱し一気に2位にまで躍進させたのである。

 攻撃的野球を展開したかと思えば、ノーヒットで1点をもぎ取る。型にはまらないバリエーション豊富な新庄の手綱さばきは、見る者を魅了する。そんなかつての盟友について、西村にこんなことを尋ねてみた。

――監督として、采配などで参考としているところはあるのか?

「あっちはプロの監督で高いレベルでやっているので、言えることなんてないですよ」

【次ページ】 西村監督「失敗するくらい思い切りやれ!」

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