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「フランスでブルーロックも大人気だ」名門誌編集長がベタボレ“世界的サッカー漫画”はキャプテン翼だけでない…なぜ“日本特集号”の表紙になったか

posted2025/03/28 17:00

 
「フランスでブルーロックも大人気だ」名門誌編集長がベタボレ“世界的サッカー漫画”はキャプテン翼だけでない…なぜ“日本特集号”の表紙になったか<Number Web> photograph by Tomosuke Imai

フランス・フットボール誌「日本サッカー特集号」表紙を飾った『ブルーロック』。現代の日本が誇るサッカー漫画である

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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Tomosuke Imai

 8大会連続のW杯出場を決めたサッカー日本代表。その評価はヨーロッパ各国で高まっており、権威的専門誌で知られる『フランス・フットボール』誌が日本サッカー特集を組んだ。同誌編集長が語る本音やMF久保建英へのインタビュー要旨などをお届けする。〈全6回/第2回へつづく〉

表紙はブルーロック、久保建英らのインタビューも

 2024年、海外サッカーメディアでの大きな出来事といえば、フランス・フットボール誌(以下FF誌)が8月に日本特集号を刊行したことだった。

 筆者が知る限り、欧米のスポーツ誌・サッカー専門誌が日本サッカーをこれだけ大々的に取り上げるのは初めてのこと。『日本サッカー特集』と銘打った企画すら、ほとんど見たことがない。しかも表紙から最終ページまで、すべてが日本または日本絡みのことばかり、まさに100%日本特集号である。

 表紙は〈FRANCE FOOTBALL〉のロゴの入ったユニフォームを着たマンガ『ブルーロック』の主人公たち。見開きグラビアはスタッド・ランスの日本ツアーとパリ五輪のなでしこジャパン。さらにはブルーロックとコラボするに至った経緯と、日仏でのブルーロックの影響について。父親がフランス人である山口瑠伊(川崎フロンターレ)のページに続くのが、久保建英のロングインタビューである。さらには半生を振り返る三浦知良のインタビューや、日本代表・森保一監督が振り返るカタールW杯の日本対ドイツ戦――。

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 過去の掘り起こしではセルジオ越後のエラシコ誕生秘話や、日本開催だった1979年ワールドユース決勝を戦ったアルゼンチン代表選手たちの証言。アディショナルタイムでサッカー都市としての東京のレポートと高橋陽一氏への取材。バロンドール連載はアンドレス・イニエスタの日本滞在の足跡ルポルタージュと、日本の投票委員である筆者(田村)のインタビューなどがあり、最後は浦和の街を散策するバジール・ボリの雑感フォト。濃密なページが続いている。

 なぜそんな企画が実現したのか。ヴァンサン・ガルシアFF誌編集長に話を聞くとともに、同誌の内容について具体的に紹介したい。まずはその第1回、ガルシア編集長のインタビューから。

キャプテン翼のレポート、東京ルポも

――FF誌が日本特集号を刊行してくれて感謝しています。

ガルシア「内容も評判もとてもよかった」

――他の国ではなく日本を選んだ理由は何だったのでしょうか。

【次ページ】 ブルーロックがフランスで人気…日本特集号の追い風だ

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