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「誤解を恐れず言えば、マンネリ化していた」DeNA伊勢大夢27歳はなぜ先発に挑むのか…本人を直撃!「自らポジションを捨てる覚悟」のワケは?

posted2025/03/10 11:02

 
「誤解を恐れず言えば、マンネリ化していた」DeNA伊勢大夢27歳はなぜ先発に挑むのか…本人を直撃!「自らポジションを捨てる覚悟」のワケは?<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

シーズン前の実戦では着々とイニング数を伸ばしている伊勢大夢

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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SANKEI SHIMBUN

ハマの絶対的セットアッパー。昨シーズンも、不振で一時ファーム調整の苦境からよみがえり、CS、日本シリーズと無双の活躍を見せた伊勢大夢が、今季先発に挑戦する。なぜ転向なのか。なぜ今なのか。確立した地位を捨ててまで挑戦する真意を、本人に直撃した——!〈全2回の1回目/つづきを読む〉

 自分の野球人生とは?

 プロ6年目、横浜DeNAベイスターズの伊勢大夢は自身にそう問いただし、葛藤し、導き出した答えが“先発”への挑戦だった。

 過去5年間で238試合を投げ、リリーバーとして絶対的な地位を確立しながら、それを自ら捨てるという不退転の覚悟。難しい挑戦の日々ではあるが、伊勢はどこか晴れやかな表情で言うのだ。

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「新鮮というか不思議な感覚ですよね。僕はこれまでずっとベンチ(ブルペン)にいましたし、練習に行ってもベンチに入らない日があって、ああこれが先発なんだなって」

先発転向に至った思いとは…

 訊きたいことは、ただひとつだけ。なぜ先発転向を宣言したのか?

 伊勢は「投手としての評価を高めたい」と、昨年の契約更改後の会見で語っていたが、単にそれだけの理由だとは思えなかった。先発転向をイメージしたのは、いつぐらいだったのだろうか。そう問うと、伊勢は目線を下げ、考えを巡らせて口を開いた。

「2022年が終わったぐらいですかね……」

 2022年といえばプロ3年目、伊勢はリーグ最多の71試合に登板し、39ホールド、防御率1.72という圧倒的な数字を残したシーズンである。メディアからは“伊勢大明神”ともてはやされる一方、この2年間、コンディション不良もあり、伊勢はいつもどこか浮かない顔をしていたのが思い出される。

【次ページ】 ポストシーズンで気持ちを上げ過ぎてしまって

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#伊勢大夢

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