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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「『壊された人もいるらしいよ』ってビビッていた(笑)」井上尚弥とのスパーで五輪代表・原田周大が学んだもの…ロス五輪へ「技術より気迫」
text by

杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph byTadashi Hosoda
posted2025/01/29 17:02
パリ五輪で金メダルを目標に掲げたが準々決勝敗退した原田周大。井上とのスパーの経験を血肉としてロス五輪を目指す
井上の競技への姿勢を学んだ
「尚弥さんのボクシングに向き合う姿勢は尊敬に値するものです」
プロボクサーたちに囲まれる練習環境は、大きなプラスになっている。原田がジムでトレーニングする夕方の時間帯は、叩き上げの4回戦ボクサーたちも多くいるという。まだ無名に近い選手たちからも刺激を受けていた。
「人生を懸けてボクシングをしている人たちなので、アマとはまた違う熱量があります。いつも徹底して追い込んでいるので。技術うんぬんではなく、気迫。そこにレベル差は関係ないです。自分も原点に返り、根本から見直すようになりました」
プロとアマの垣根を越えて
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プロとアマの垣根を越えた異例のチャレンジ。2028年のロス五輪を目指す原田は、活気あふれる大橋ジムで新たなスタートを切っている。アマチュアボクシングを夢あるステージにするための挑戦でもある。
「尚弥さんのように強さと速さを身につけて、次こそは五輪の金メダルを取りたい。正直、僕だってお金に興味がないわけではないです。アマチュアボクシングでも金メダリストになれば、これだけ稼げるんだぞ、と示せるようになればいいな、と思います」
プロの世界チャンピオンたちが汗を流すリングの脇でバンテージをさっと巻くと、若い野心家は冬の陽が差し込むフロアで軽快なステップを踏んでいた。
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