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「えっ…この香車は何?」藤井聡太22歳が“AIに指せない勝負手”で評価値13%→99%「催眠術のよう」A級棋士・中村太地が解説で混乱した理由 

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中村太地

中村太地Taichi Nakamura

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posted2024/12/29 06:03

「えっ…この香車は何?」藤井聡太22歳が“AIに指せない勝負手”で評価値13%→99%「催眠術のよう」A級棋士・中村太地が解説で混乱した理由<Number Web> photograph by JIJI PRESS

王座戦、初の防衛を果たした藤井聡太七冠。その第3局で見せた逆転劇は衝撃的だった

 大逆転の一手には私も混乱しましたが(苦笑)、対局全体を振り返ってさらに衝撃だったのは、114手目の「△8三同玉」でした。

 先ほども触れましたが、玉がまったく無防備に見えて、なおかつ藤井王座は1分将棋に入っています。紙一重の受けを導き出せなければ即敗着、というすごく危険な道を渡る決断をしたんですね。〈苦しいけど少し安全に行こう……〉といった恐れのような感情が全くなかった。

 つまり1分将棋であろうと、自分を信じる勇気が逆転劇を導き出した。

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 すべてが逆転に繋がる布石、語弊を恐れず言えば「藤井王座が勝利する結末に吸い込まれている」ような感覚を、解説しながら覚えました。それが先ほど「催眠術」と表現したものの正体なのかもしれません。

佐々木勇気との竜王戦第6局でも驚きの展開が

 藤井七冠の対局では、「AIに指せないだろう勝負手」が出てくることがあります。そういう意味では竜王戦4連覇を決めた12月の第6局も同様でした。対局1日目の序盤を見ていて、正直なところ、挑戦者の佐々木勇気八段が優位に運んでいるという感想でした。

 ではなぜ、その形勢がひっくり返ってしまったのでしょうか?〈つづく〉

#3に続く
藤井聡太七冠堅守のウラで永瀬拓矢、佐々木勇気、伊藤匠の「万全の準備と研究」に“じつは窮地だった”…なぜAI最善手でなくても逆転できたか

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