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「オオタニが話すようになった」米名物記者が驚いた…ドジャースで“なぜ変化”? それでも大谷翔平に手厳しいニューヨークメディアの謎 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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posted2024/05/01 11:02

「オオタニが話すようになった」米名物記者が驚いた…ドジャースで“なぜ変化”? それでも大谷翔平に手厳しいニューヨークメディアの謎<Number Web> photograph by Getty Images

「オオタニが話すようになった」。米名物記者がドジャース大谷翔平を語る

 もう一つささやかれているのは、誰かチームメートに助言されたのではないかということだ。オオタニの記事を書く必要があるときにオオタニがしゃべらないと、記者たちは他の選手にオオタニのことを聞きにいかなくてはならなくなる。オオタニは良きチームメートでありたいという意識が強い感じがするし、彼らに負担をかけないように自分が話す方がいいと考えたのではないか」

ドジャース広報は喜んでいるだろう

 エンゼルス時代は球団広報が大谷の意向を最大限に尊重していたように感じられたが、ドジャースとエンゼルスの違いについてはどう感じているのか。

「ドジャースの広報部は、オオタニが取材対応をするようになって喜んでいるだろうね。オオタニはもちろん、球団全体が株を上げたような感じになるから。MLBにとってもいいことだと思う。オオタニが何をし、何を考え、何を言うか、多くのファンが興味を持っているから。

 ドジャースという球団は、上から下まで組織すべてが一流だと評されている。野球界の中でも、間違ったことをしない球団。だからオオタニがドジャースに移籍してから、メディア対応が増えたことは驚きではない。エンゼルスの広報部はいい人たちだし親切だが、気難しいオーナー、アート・モレノの下ではどうしても二流組織からは抜け出せず、コストカットや見てくれにばかり気を使い、オオタニにはただやりたいようにやらせるだけだった」

 それでも、まだ大谷に対して辛口なメディアも存在する。米東海岸、特にニューヨークのメディアがそうだ。ヤンキースの試合の実況アナウンサーで、スポーツ専門局のESPNラジオでもパーソナリティーを務めているマイケル・ケイ氏は「ヤンキースのアーロン・ジャッジやフアン・ソトといったスター選手は、自分たちが活躍しなかった試合の後でもしゃべる」と大谷と比較して語り、ニューヨーク・ポスト紙のベテラン記者ジョン・ヘイマン氏は4月25日付の記事で「オオタニは過去最大級の、最も記事になり報道される選手。しかし我々は依然として、彼の成績と野球愛の強さ以外は何ひとつ彼について知らない」とし、大谷へのアクセスが依然として限られていることに苦言を呈していた。実際、そう考えている米メディア関係者は多いのだろうか。

【次ページ】 手厳しいニューヨーク…なぜ?

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