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「オオタニが話すようになった」米名物記者が驚いた…ドジャースで“なぜ変化”? それでも大谷翔平に手厳しいニューヨークメディアの謎
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byGetty Images
posted2024/05/01 11:02
「オオタニが話すようになった」。米名物記者がドジャース大谷翔平を語る
「エンゼルス時代より、メディアと話すようになった。チームメートのフレディ・フリーマンやムーキー・ベッツと比べたらまだまだかもしれないが、それでも以前より少しオープンになったと思う。メディア対応というのは意外と大事だから、いい傾向だ。特に、米国でも1、2を争うくらい多くのメディアが集まるドジャースのような人気チームでプレーする選手は、メディアに対してオープンになることが自身にとってもプラスになると思う。気軽に話ができるということは、チームの中でごく普通のメンバーの1人という印象を与えるからね。オオタニはチームの中で特別な存在ではなく、ワンオブゼムでありたいと思っているだろう。
私は30年以上もMLBの記者を続けさまざまな選手を見てきたが、スター選手でもメディア対応の仕方は人によって違う。一番印象に残っているのは、ジャイアンツのバリー・ボンズが通算本塁打数で714本のベーブ・ルースや755本のハンク・アーロンの記録に迫っていたときのことだ。彼はめったにメディアと話さないことで有名だったし、話さないことも選手の正当な権利とでも思っていた節があるが、記録がかかっていたのでメディアが大勢取材にきていてクラブハウスが記者でごった返していた。ボンズがしゃべらないので他の選手がコメントを求められ、うんざりしていた選手もいてチーム内の雰囲気はあまりよくなかった。それを考えると、オオタニが今話すようになったのはいいことだし、そうあるべきだと思う」
なぜ変化? アメリカ記者はこう見た
ドジャースに移籍してからの大谷のメディアに対する変化。そこにはどんな理由があったのか。米メディアの1人として、どう見ているのか。
「その理由については、実は米国でいくつかの噂がささやかれている。日頃からドジャースを取材しているメディアは、エンゼルス番記者たちよりもはるかに人数が多いし、図太くて押しが強いヤツがそろっている。クラブハウスにオオタニがいて話を聞きたいと思ったら、広報から取材の許可を取る前にまず話しかけるというのがドジャースの記者だから、同じロサンゼルスでも全然違う。この記者たちが球団にかなり圧力をかけたのではないかというのが、一つの可能性だ。