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「森保ジャパンほぼ海外組」の流れを変えるか…毎熊晟矢SB覚醒は“あの監督”のおかげ、町田→鹿島でブレイク“佐野海舟のボール回収” 

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水沼貴史

水沼貴史Takashi Mizunuma

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photograph byJFA/AFLO

posted2023/11/16 06:00

「森保ジャパンほぼ海外組」の流れを変えるか…毎熊晟矢SB覚醒は“あの監督”のおかげ、町田→鹿島でブレイク“佐野海舟のボール回収”<Number Web> photograph by JFA/AFLO

日本代表11月シリーズ活動中の毎熊晟矢と南野拓実。経験豊富な海外組に対して、毎熊ら国内組の突き上げにも期待したい

★パリ世代エース細谷:森保監督好みな1トップ候補である根拠★

 ポジショニングがよく、一瞬のスピードで抜け出す力に優れ、何よりフィニッシュワークがうまい。柏ではマテウス・サビオとの阿吽の呼吸で多く決定機を作り、今季は初めて二桁ゴール(13得点/11月16日現在)に到達しました。177cmと決して高さはないですが、ヘディングを競り合うタイミングがいいので身長もデメリットになりづらい。

 フィジカルも優れていて、前線で身体を張ることもできます。前線のプレスもサボらないタイプで、森保監督が好みそうなワントップ候補。浅野拓磨のスピード、上田綺世のシュート技術といった一芸で魅せるタイプというより、90分通してジワジワ良さを味わえる選手ですね。

彼らJリーガーの活躍が海外組の突き上げとなれば

 寡黙であまり周囲に流されないタイプと聞いたことがあります。そういう芯の強さもストライカー向き。ネルシーニョ監督が率いていた頃は途中出場が多かったですが、ポジションを獲得して結果を出してきました。海外リーグでも戦えるようなたくましさをプレーから感じています。細谷がこのタイミングでA代表を経験することは、これから最終予選に挑むパリ五輪代表にとっても、残留争いに身を置くクラブにとってもプラス材料です。

 彼らJリーガーの活躍が、海外組の突き上げにもつながれば、日本代表はさらに充実度が増すはず。期待しましょう。

毎熊晟矢(まいくま・せいや)

1997年10月16日、長崎県出身。東福岡高時代の2015年にインターハイと全国選手権の2冠を達成。桃山学院大を経て、2020年にV・ファーレン長崎(J2)に加入。プロ1年目にサイドバックにコンバートとされ、21年にセレッソ大阪(J1)へ完全移籍。2023年9月の欧州遠征で日本代表初招集、トルコ戦でA代表デビューを飾った。179cm、69kg

伊藤敦樹(いとう・あつき)

1998年8月11日、埼玉県出身。浦和レッズのアカデミーで6年間プレーし、流通経済大へ進学。4年時には主将を務めるなど成長を見せ、21年から浦和に加入。開幕戦からスタメン出場し、レギュラーを獲得。23年6月に日本代表に初招集、エルサルバドル戦でデビューを飾った。9月のトルコ戦では代表初ゴールをマーク。185cm、78kg

佐野海舟(さの・かいしゅう)

2000年12月30日、岡山県出身。米子北高では1年時からレギュラーを獲得し、3季連続で全国選手権に出場。2019年に町田ゼルビア(J2)に加入し、同年にリーグデビュー。23年に鹿島アントラーズ(J1)に完全移籍。同年11月のW杯アジア2次予選で日本代表に初招集された。父が名づけた「海舟」は幕末から明治の偉人・勝海舟に由来する。176cm、67kg

細谷真大(ほそや・まお)

2001年9月7日、茨城県出身。柏レイソルのアカデミー出身。U-18時代の2019年に2種登録され、Jリーグデビュー。20年トップ昇格、翌年にプロ初ゴールを記録。22年7月のE-1選手権で日本代表初招集。同年に酒井宏樹、中山雄太に続くクラブ3人目となるベストヤングプレーヤー賞を受賞した。パリ五輪代表。177cm、69kg

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