月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
中日ドラゴンズ「令和の米騒動」はなぜ大きな話題になったのか?「スパイ映画のような描写」の新聞報道から感じた“立浪和義監督の苦悩”
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byJIJI PRESS
posted2023/10/02 17:00
来季は勝負の3シーズン目を迎える中日ドラゴンズの立浪和義監督
立浪中日とすべての“迷えるおじさん管理職”へ
さて立浪監督の来季の続投が早々に発表された。来年はどうなる。こういうときは東京中日スポーツのコラムを読むに限る。「渋谷真コラム・龍の背に乗って」9月16日分を紹介する。
まず立浪監督の2年間について、
《ほぼ全てのファンが落胆している。そして、3年目への不安は色濃く残ったままなのである。》
ではどうすればいいのか。
《最初にやるべきことはミスタードラゴンズの看板を自ら下ろすことだと思う。通算2480安打。優れた技術と実績に裏打ちされた理論がある。しかし、たとえ正しいことであったとしてもそれを選手もできるかどうかが別問題なのは、この2年間が証明している。》
その上で、
《上に君臨するボスではなく、前に立ち、導くリーダーになってもらいたい。それが結果を出す組織の主流となっているのだから。》
厳しい言葉だ。しかし立浪を見続けてきたトーチュウしか言えない言葉である。
そしてあらためて思うのである。中日は若いファンが増えているというが、迷えるおじさん管理職の人がいたらぜひとも立浪中日を見たらよいのではないか? と。新しい時代の流れに苦闘する監督の姿から共に学べる要素はたくさんあると思うのです。
以上、9月の月刊スポーツ新聞時評でした。