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「タケはゴレアドール(点取り屋)だ!」“TAKEユニ少年”の久保建英評…初CLにリーガ6戦4発「ソシエダサポの愛と期待」は高まるばかり
posted2023/09/25 17:04
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
9月20日、スペイン北部に位置するバスク州サンセバスティアンにチャンピオンズリーグが戻ってきた。実に10年ぶりのこととなる。
10年ぶりっていうのは、どれくらい久しぶりなんだろう。
サッカーに関わる仕事をしていると、記憶の中に“W杯という栞”を挟むようなところがある。
10年前っていうのは、2014年ブラジルW杯の前年なんだな。そして、さらにロシア、カタールと3回もW杯が行われたんだという具合に。こう考えると――10年という歳月がグッと肌感覚となる。
要するに“僕にとっての10年”というのは、W杯が3回くらい行われちゃう期間ってことだ。
10年前のソシエダは「マンU香川」と戦っていた
そこから更に記憶を紐解くと、その10年前、今より10歳若い自分が、香川真司が在籍時のマンチェスター・ユナイテッドとの対戦を撮影していたことが思い返される。
若かりしグリーズマンがソシエダの旗頭となり、赤い悪魔と恐れられるマンUに戦いを挑んだ試合だった。ソシエダは、今とは違った姿の古いホームスタジアムでマンUに引き分けるも、グループステージで敗退している。
そして奇しくも、13-14シーズンの前にソシエダがCLに参戦したのは、03-04シーズン、さらに10年を遡らなければならない。
2010年南アフリカ、06年ドイツのW杯を挟む。僕の記憶の中では、22歳で迎えた2002年自国開催となった日韓W杯の盛り上がりが一際鮮明に残る。“自身の体験”としての記憶は、1998年フランスそして94年のアメリカ大会までだろうか。当時、14歳だった。その4年前、90年イタリア大会となると、数試合をTV観戦した覚えはあるが――ほぼ知識としての記憶となる。
転じて、10年前のソシエダがCLを戦った際の記憶を強く持つのは、20歳前後以上のファンになるのだろうか。
子供サポに〈タケが好きな理由〉を聞いてみると
そう考えながら、「あー、そういうことか」と腑に落ちたことがある。
試合日のサンセバスティアンの街で、親子連れが歩いてくる。
ユニホームを着用した子供の何割だろうか、すれ違いざまに振り返ると〈TAKE 14〉ユニフォームの姿を見つけることは、いとも容易い。体感では3割近くで、〈やっぱりね〉と思ってしまう。
TAKEユニ着用の子供たちの写真を送ると「子供人気、高いんですね」との反応が記事担当者から返ってくることも多い。
何故子供からの人気がケタ違いに多く感じるのか――。