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三笘薫26歳、衝撃“出場15秒ゴール”の本音「ちょっと勘違いしてました(苦笑)」なぜ現地記者たちを笑わせた? 試合直後の意外なコメント
posted2023/09/26 17:11
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
AFLO
三笘薫のゴールが生まれたのは、途中出場からわずか15秒後のことだった。
9月24日に行われたプレミアリーグ第6節のブライトン対ボーンマス戦。“神童”アンス・ファティからクロスが入ると、マフムド・ダフードが軽く触ってコースを変えた。そしてゴール前に走り込んだ三笘がトラップし、右足のアウトサイドでゴールに流し込んだ。
この得点で、ブライトンは2−1の逆転に成功。ゴール後、三笘は手を耳に当て、ホームスタンドに向かって「もっと声援を聞かせろ」と訴える。さらにコーナー付近まで突っ走り、両膝を芝生の上に滑らせた。派手なゴールセレブレーションから、三笘が心底喜んでいる様子が伝わってきた。
三笘「ちょっと勘違いしてましたね(苦笑)」
ただ三笘がピッチに入るまで、ブライトンは非常に苦しい戦いを強いられた。
プレミアとヨーロッパリーグの二足の草鞋を履くブライトンはこの日、本格的に始まる過密日程に備えて大胆なローテーションを採用した。3日前の欧州リーグ・AEKアテネ戦から先発メンバーを9名入れ替えたのだ。三笘は今季初めて控えに回り、ベンチから戦況を見つめることになった。
しかし大幅な選手変更が響き、前半25分にGKのミスから先制点を許した。前半アディショナルタイムに相手のオウンゴールでなんとか同点に追いついたものの、それでも試合後のロベルト・デゼルビ監督が「私が就任してから最悪の内容だった」と酷評するほどのパフォーマンスだった。
三笘に出番の声がかかったのは、1−1で折り返したハーフタイム。選手のいないピッチでファティと2人で黙々とアップを行ない、後半開始時からピッチに入った。そして投入から15秒後、三笘が逆転ゴールを奪ったのである。
試合後、三笘に聞いてみた。「チーム全体が前半の出来にフラストレーションを感じていた中で、三笘選手がゴールを決めた。三笘選手の気持ちが高まっている様子が伝わってきました」と。三笘は意外な言葉を口にした。