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[金メダルへの処方箋]福澤達哉が説く「強豪国の倒し方」

posted2023/09/23 09:00

 
[金メダルへの処方箋]福澤達哉が説く「強豪国の倒し方」<Number Web>

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酒井俊作

酒井俊作Shunsaku Sakai

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「目標は頂点」と気勢を上げた石川祐希主将。世界ランキング5位の日本が「列強の壁」を崩し、来年のパリ五輪で金メダルを獲るための条件とは。かつて世界で躍動した論客が強豪国を分析する。

 今の日本代表は完成度の高さが世界屈指で、世界ランキングも5位まで上がりました。ただ、来年のパリ五輪でメダルを獲るためにはポーランドなど、強豪国を倒さなければならない。日本に立ちはだかる、ランク上位の4カ国について、各国の特徴と勝つための対策を考えたいと思います。

 いま、世界で一番、攻撃で崩しづらいチームはランク1位のポーランドです。誰が出ても勝てるほど選手層が厚く、ネーションズリーグ(NL)も優勝しました。高さとパワーがある上、緻密さも加わって非常に完成度が高い。アウトサイドヒッターのウィルフレド・レオン選手がキーですが、今年のNLでリベロのパベウ・ザトルスキ選手がMVPに輝くなど、守備も安定しています。まともに勝負しても勝てません。

 日本が勝つためには、とにかくラリーを続けて、セッター関田誠大選手を軸とした速いコンビバレーに持っていけるかが一番のポイント。「海外選手あるある」ですが、彼らは長いラリーで点を取られると、フラストレーションが高まります。イライラを誘って日本のペースに巻き込みたいですね。

 繋ぎこそ、日本が世界でメダルを獲れた大きな要素です。サーブレシーブが乱れても無理に打ちにいかず、相手ブロッカーにリバウンドを当てて自陣に戻し、自分たちの攻撃態勢を整えて攻められるようになりました。強豪国との平均身長の差は10cmありますが、いまの日本は世界の高さとパワーを追いかけていません。体格差が影響しないプレーの強化を、やるべきバレーのコンセプトとして掲げてきました。

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