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森保ジャパン「カタールW杯の26人」は誰になる? 4-2-3-1は「カマダシステム」…鎌田は代表“ほぼ確”、当落線上にいるのは…?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/09/28 20:03
エクアドル戦はアメリカ戦からスタメン11人を一気に入れ替え。この2戦で26人の代表選出枠にどのような変化が…?
シュミット・ダニエルは、アメリカ戦で権田が負傷した中、途中出場を果たし、エクアドル戦ではスタメンで出場した。PKを阻止、さらに難しいシュートをセーブ、空中戦も制し、勝ち点1の獲得に貢献した。W杯でもこういう試合になる可能性が高く、失点を防いでくれるGKの存在はこれまで以上に重要になる。サイズ感といい、空中戦での強さといい、森保監督に権田とどちらをスタメンにすべきか悩ませるところまで存在価値を高めており、シュミットも間違いなくメンバー入りするだろう。
決定力は前田大然を含めて日本全体の課題
前田は、正直なところこの大会前まではFWとして序列は決して高くはなかった。同じタイプには浅野拓磨がおり、そのサブ的なポジションだった。だが、浅野が怪我をして離脱し、スピードで勝負できるFWは前田だけになった。アメリカ戦では、前田が守備のスイッチを入れ、高速で相手のボールを追い回した。これが機能し、アメリカはボールを失う回数が増えた。ゴールを決めれば、さらに存在価値が上がるところだったが、決定力は彼を含めて日本全体の課題。それでも俊足FWとして、攻守に貢献できる前田はメンバー入りに有力な存在だ。
相馬勇紀は、スペースがあると彼の特徴である積極的な仕掛けを見せ、エクアドルの守備陣を混乱させていた。得点のチャンスは物怖じせずに仕掛ける相馬のようなプレーから生まれることが多い。守備も献身的で、運動量も豊富、Jリーグでプレーしているので情報はあるが、海外では実際に見たことがない選手がほとんどだろう。現状では26名枠に入るのは難しいが、もしメンバー入りすれば “秘密兵器”になるかもしれない。
ほぼノーチャンスなのは…
今回の遠征メンバーで、生き残りが厳しくなったのは、GK谷晃生、DF瀬古歩夢、MF旗手玲央、柴崎岳、FW町野修斗の5名、古橋亨梧はFWの序列が下がりつつある。