甲子園の風BACK NUMBER
甲子園出場の経費は2000万円!? ケタ違いでも学校・地域が“高校野球の経済効果”に力を入れるワケ〈昔は池田・箕島、今は21世紀枠〉
text by
手束仁Jin Teduka
photograph byJIJI PRESS
posted2022/08/07 11:02
春夏連覇などで甲子園を沸かせた箕島高校。このような公立校にとっては「町おこし」の一面もある
ただ令和になって、しかも新型コロナウイルスの感染拡大によって、甲子園の応援体制そのものが大きく変わってきた。今後のことも、先が見えない状況になってきている。それでも甲子園出場となれば、やはり地元では応援体制を作っていってあげたいという形にはなるだろう。
1回の甲子園で最低2000万円はかかる
そしてパブリックビューなども含めて、応援グッズなどが配られていくことになる。当然、それらの経費もかかっていく。勝ち上がるごとに追加で寄付を徴収していくこともあるが、応援団経費なども含めて、通常であれば1回の甲子園の試合で、最低でも約2千万円はかかると見ておく必要がある。勝ち上がっていけば、それに試合数分だけの掛け算ということになる。
かつては大会も終盤になってくると、応援生徒たちは寺社などで宿泊ということもあった。しかし近年は、交通網が発達していることと、休息日が設けられることになって日程間隔が空くということもあり、弾丸ツアーのように一旦帰郷して、試合の前日や当日に再び甲子園へ向かうというケースが増えてきているようだ。<#1、#2からつづく>
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