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“マキバオーと同じ”白毛のソダシは「圧倒的なスター感がありますよね!」動物マンガの名手・つの丸が“保護犬活動”に尽力する理由 

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屋城敦

屋城敦Atsushi Yashiro

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photograph byShiro Miyake

posted2022/06/26 11:02

“マキバオーと同じ”白毛のソダシは「圧倒的なスター感がありますよね!」動物マンガの名手・つの丸が“保護犬活動”に尽力する理由<Number Web> photograph by Shiro Miyake

『マキバオー』作者・つの丸氏の現在の生活とは?

つの丸が“保護犬活動”に力を入れる理由

 連載中はあまりかわいがってやれなかったが、愛犬の最期も看取ることができた。その後は、保護犬を受け入れて愛情を注ぐ一方で、啓蒙活動にも力を入れている。

「最近はテレビなどでもよく取り上げられるようになり認知度もだいぶ上がってきて、僕の周りにも保護犬を受け入れている人が増えました。ただまだやっぱり、悪いブリーダーがたくさんいるということは知られていないんです」

 保護犬を受け入れてくれる人は増えたが、保護犬の数自体はなかなか減らない。それは、ただお金儲けのために、劣悪な環境でいきものを無機物であるかのように扱う者が後を絶たないからだとつの丸は語る。

「いきものの繁殖が商売になってくると、どうしてもコストを減らそう、儲けようということだけを考える輩が出てくるんです。そういった存在は、まだまだ知られていません。

 ペットショップでは元気で健康そうな犬たちが並んでいる。でも、その親たちは狭い部屋に一生閉じ込められて散歩もさせてもらえず、ただ子どもを産むためだけに生かされている……。そんなケースもあるんです」

“動物マンガの名手”だからこその覚悟

「衝撃的ですよ。悪徳ブリーダーのやっていることや、彼らが放棄した施設の光景は。それらをただネット上にアップしても皆嫌な思いをするだけで終わってしまう。誰も好きこのんでそんな話を目にしたり、聞きたくはないでしょうし。だから、今はどうやったらこの問題がもっと周知できるのかを考えています」

 繁殖の回数制限など、いきものを守るための法整備はヨーロッパ諸国と比べると遅々として進んでいない。そんな現状を何とかして知ってもらえれば、少しは変わってくるのではとつの丸は考えている。

「直接的な表現では受け入れられづらいものでも、マンガの力なら何とかできるかもしれない。マンガ家として、全力でこの問題に取り組んでいきたいと思っています」

 動物が好きで、動物を主人公としたマンガで世に出て、小学館漫画賞(第42回、1996年度)の獲得や作品のアニメ化など、数多くの名声も得てきたつの丸。そんな彼が長いマンガ家生活の“一生の仕事”と覚悟して、保護犬活動の啓蒙という動物に関わるテーマに向き合っているのは必然なのかもしれない。 <第1回、2回からつづく>

#1から読む競馬マンガの金字塔『みどりのマキバオー』はいかに生まれた? 作者つの丸が語るこだわり「悪役は作らない」「特定のモデル馬はいません」

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