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“マキバオーと同じ”白毛のソダシは「圧倒的なスター感がありますよね!」動物マンガの名手・つの丸が“保護犬活動”に尽力する理由 

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屋城敦

屋城敦Atsushi Yashiro

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photograph byShiro Miyake

posted2022/06/26 11:02

“マキバオーと同じ”白毛のソダシは「圧倒的なスター感がありますよね!」動物マンガの名手・つの丸が“保護犬活動”に尽力する理由<Number Web> photograph by Shiro Miyake

『マキバオー』作者・つの丸氏の現在の生活とは?

大谷翔平、井上尚弥の活躍に「漫画家には受難の時代かも」

 競馬以外でも、野球の大谷翔平選手やボクシングの井上尚弥選手、将棋の藤井聡太プロなど、フィクションよりも劇的な活躍を見せる“主人公”たちが続々と現れている。

「マンガを描く人にとってはちょっと受難の時代かもしれませんね。現実がファンタジーになってしまっているんですから」

 カスケードを超える実績を持つ馬がすでに何頭も登場している現代で『みどりのマキバオー』を描くとしたら、どんな物語になっていたのだろうか。

「阪神だけは一強でいい」

 競馬からは距離を置くようになったが、その代わり連載中はあまり観られなかった他のスポーツを楽しんでいるという。

「今年は開幕から記録的に負けが込んでどうなることかと思ったのですが、調子がだいぶ上向きに変わって楽しくなってきました。とうとう最下位も脱出しましたし」

 千葉県出身のつの丸だが、大の阪神タイガースファン。5月以降調子を上げてきた大山悠輔選手や青柳晃洋選手の大活躍に目を細める毎日だ。『みどりのマキバオー』では一強状態を嫌ってさまざまなライバルを作り出したが、「阪神だけは一強でいい」と断言した。

「スポーツは全般好きなので、加入している衛星放送のチャンネルでいろいろな競技をチェックしているんですよ。テニスはグランドスラム、サッカーは代表戦だけですが観ています」

相撲のテレビ中継に映り込んで話題に

 つの丸は格闘技好きとしても知られていて、総合格闘技を中心に幅広く観ているらしい。また、『ごっちゃんです!!』でマンガのテーマとしても取り上げた相撲は、先日観戦しているところがテレビ中継に映り、ファンの間で話題になった。

「あのマスクとこの頭(モヒカンスタイル)ですからね。一発でバレてしまったみたいです」と笑っていた。一方で最近の有望株が大関で苦しんでいる現状には「カド番システムが現代の相撲にはもう合っていないと思うんですよね。ケガに苦しんで挫折していった関取を何人も見てきましたから」と警鐘を鳴らす。

 格闘技好きが高じて自らもジムに通っている。「ここ2年くらいはやっていないのですが、20年くらい柔術をやっていました。マンガ家は連載が終わって次の連載が始まるまでヒマになることも多く、何かにハマりやすいんですよ。その間は集中して取り組んでいました」

 そんなつの丸は、最近ではマリンスポーツを楽しんでいる。「いつも海のチェックばかりしていますよ。嫁さんの顔色を窺いつつ、毎日波に乗りに行っています」。家族仲もすっかり良好のようだ。「むしろ毎日家にいるので、『早く海に行けよ』という無言のプレッシャーを感じています(笑)」

【次ページ】 つの丸が“保護犬活動”に力を入れる理由

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