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「就活も一番強そう」東大野球部の“超エリート”でも就職氷河期は苦しんだ?「1位は三菱商事、ANA」東大野球部の就職先ランキング《02年~11年編》
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph byBUNGEISHUNJU
posted2022/06/11 11:02
東大野球部時代の松家卓弘(左、2004年撮影)。04年ドラフト9巡目でベイスターズ入り。右は捕手の升岡大輔。この松家らの世代を含む「02年~11年」の東大野球部エリートたちの就職先ランキングを調査した
社会人野球へ歩みを進めたのは、荻田圭(外野手・07年卒)と重信拓哉(投手・08年卒)の2人。
荻田は東大時代は4番に座り、4年春のリーグ戦では3割超の打率をマークした好打者だ。卒業後は西濃運輸に入社し、外野手として3年プレー。選手引退後は同社野球部にてマネージャーやアナライザーとして情報収集に取り組むなど、昨年まで15年間社会人野球に携わった。今年からは日本ハムの球団職員として、プロ野球に身を置くという野球一筋の人生だ。
重信は1年春から登板し、4年間を通してチームに貢献したサウスポー。07年秋には連敗を48で止める貴重な1勝を挙げ、卒業後は明治安田生命野球部へと進んだ。社会人では最速143キロの速球と変化球を駆使して、9年間プレーし、都市対抗野球でも東京ドームのマウンドを踏む。引退後は同野球部コーチとして、後輩の指導にあたった。
以上、02年~11年までの東大野球部の進路を見てきた。次回はいよいよ現在までを振り返り、バブル崩壊以降の神童たちの進路を総括していきたい。(文中敬称略)
<12年~22年編>へ続く