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ヤクルト二軍が引っ越し予定…つくばエクスプレス愛用者の“ナゾの終着駅”「守谷駅」には何がある? 茨城の街で人口が増え続けてきた事情
posted2022/05/17 17:01
text by
鼠入昌史Masashi Soiri
photograph by
Sankei Shimbun
昨シーズンの日本一チーム、東京ヤクルトスワローズ。今年も好調でセ・リーグ首位を快走している(5月16日現在)。
そんなヤクルト二軍の本拠地は荒川の河川敷にある。ヤクルト戸田球場といい、文字通りの河川敷のため、台風が来たり大雨が降った時には球場が浸水して、しばらく使えなくなってしまうことがあるのだという。
だから、ということなのかどうなのか、つい先日、ヤクルトは二軍の本拠地を移転する計画(協議開始)を発表した。移転先は茨城県の守谷市。二軍用の小さなスタジアムではなく、比較的規模の大きな“スワローズタウン”を作るらしい。ソフトバンクは筑後市内に広大な練習場を持っているから、それと似たようなものになるのだろうか。
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ヤクルトの二軍というと、村上宗隆や山田哲人といったスターを育てたところ。さらに奥川恭伸や高橋奎二といった若きエース候補も送り出しているその二軍が、守谷に移転するのだ。そりゃあ、守谷は盛り上がるに違いない……。
などと話を進めてきたが、そもそも大事な問題がある。守谷って、いったいどこなんですか……。
つくばエクスプレスで守谷駅まで何分かかる?
東京に住んで仕事をしていれば、守谷という地名を耳にすることは何度もある。「茨城の守谷に住んでいるんです」「へえ、朝は通勤に時間がかかって大変でしょう」「いえいえ、意外と近いんです。1時間もかかりませんよ」「それはいいですね」という世間話をしたこともある気がする。しかし、そんな世間話では守谷がどこにあるのかわからない。だから、どんな町なのかもわからない。いったい、ヤクルトはどんな町にスワローズタウンを作るのでしょう……。
というわけで、守谷にやってきました。
例の世間話の通り、守谷は東京から案外近い。秋葉原駅からつくばエクスプレスの快速に乗れば、30分ちょっとで着いてしまう。秋葉原をはじめとする東京都心の東側からすれば、立川などの多摩地域よりも守谷のほうが近いということだ。それをあらためて知ると、世間話の相手にはずいぶん失礼なことをいったものだと反省してしまう。
つくばエクスプレス愛用者の“ナゾの終着駅”
つくばエクスプレスはその名の通り最終的にはつくばを目指す路線で、2005年に開業した新参者。ただ、開業以来沿線に飛躍的な開発をもたらし、いまや首都圏有数の通勤路線に育っている。そして守谷駅は千葉県から利根川を渡って茨城県に入ったところにある駅だ。路線全体で58.3kmある中で守谷駅は37.7km。快速であと15分ほど乗ればつくば、といったところの駅である。