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ヤクルト二軍が引っ越し予定…つくばエクスプレス愛用者の“ナゾの終着駅”「守谷駅」には何がある? 茨城の街で人口が増え続けてきた事情 

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鼠入昌史

鼠入昌史Masashi Soiri

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photograph bySankei Shimbun

posted2022/05/17 17:01

ヤクルト二軍が引っ越し予定…つくばエクスプレス愛用者の“ナゾの終着駅”「守谷駅」には何がある? 茨城の街で人口が増え続けてきた事情<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

写真は2020年3月のヤクルト戸田球場、二軍(イースタン)練習試合の村上宗隆と日本ハム・清宮幸太郎(右)。ヤクルトは二軍施設を茨城県守谷市に移転する協議を始めたと発表

 守谷駅の北には常総ニュータウンの北守谷地区、守谷駅の南西には三井パークシティ守谷というそれぞれ大規模なニュータウンができて、首都圏のベッドタウンとしての役割を持ち始める。

 もちろんこのときにはつくばエクスプレスは開業していない。守谷を走っていた鉄道は関東鉄道常総線だけである。それでも鉄道が通っていたというのはニュータウン建設の大きな理由になったようで、実際にニュータウンの人びとは関東鉄道常総線で取手駅まで向かって常磐線に乗り換えて都心へと通勤していた。常総ニュータウンにあわせては新守谷という新しい駅もできた。

 結果、1975年には1万5000人に満たなかった現在の守谷市にあたる地域の人口は急増。1990年には3万5000人を超えるほどになり、その後も人口は増え、2002年には守谷町から守谷市に昇格している。

 ただ、乗り換えをいちど挟む必要があるというのは少々不便。そのため1990年代以降は人口もやや伸び悩んでいた。そこに登場したのがつくばエクスプレスである。つくばエクスプレスの開業で、守谷駅から関東鉄道常総線に乗らずとも、乗り換えなし30分強で秋葉原。時間はかかるけれど各駅停車で座って行くこともできる。ちなみに関東鉄道→常磐線経由だと1時間はかかる。

 そういったことで、2005年につくばエクスプレスが開業してから守谷市の人口はさらに増加。2005年から2010年までの5年間での人口増加率は全国3位の16.4%におよび、今では7万人に迫ろうとしている。全国的に人口減少が進む目下の日本において、守谷市は珍しい“右肩上がり”の町なのだ。

ヤクルト二軍は4年後引っ越し予定…守谷駅前には何がある?

 さて、そんな守谷の駅前だが、いくら人口が増えているといっても利根川の向こうの茨城県。タワーマンションがいくつも建ち並んでいるようなことはなく、駅の周りはどちらかというとのどかな風景が広がっている。

 つくばエクスプレスの高架下に飲食店などがいくつか入っているが、それほど大規模なものではない。ただ駅徒歩5分ほどのところに「ブランチ守谷」という複合商業施設がオープンしたばかり(4月末)で、徒歩15分ほど離れたところにはイオンタウンがあるという。

【次ページ】 ヤクルト二軍は4年後引っ越し予定…守谷駅前には何がある?

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