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PL学園vs大阪桐蔭、プロ入り後の成績ベストナインは? KKコンビvs中田翔や森友哉ら最強レベル! ただ控えの層を比べると… 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2022/03/24 11:05

PL学園vs大阪桐蔭、プロ入り後の成績ベストナインは? KKコンビvs中田翔や森友哉ら最強レベル! ただ控えの層を比べると…<Number Web> photograph by Sports Graphic Number/Kou Hiroo

PL学園出身の清原和博と、大阪桐蔭出身の中田翔。大阪の二大名門校は数々の強打者を輩出した

・控え選手
外/大西崇之 1987中退(292安18本108点46盗 率.273)
捕/岡田雅利 2007(118安6本40点0盗 率.217)※
捕/江村直也 2010(40安1本16点1盗 率.152)※
内/香月一也 2014(26安4本11点0盗 率.176)※
内/正隨優弥 2014(4安2本5点0盗 率.121)※

 控え選手の層も、PL学園と比べれば薄いと言わざるを得ない。大西崇之は大阪桐蔭(当時は大阪産大高校大東校舎)を中退し鹿児島商工へ、しぶとい外野手だった。

投手陣で最も好成績は春夏連覇の藤浪ではなく……

・投手陣
先/今中慎二 1988(91勝69敗5S 率3.15)
先/岩田稔 2001(60勝82敗0S0H 率3.38)
先/藤浪晋太郎 2012(54勝49敗0S11H 率3.42)※
救/澤田圭佑 2012(7勝6敗0S31H 率3.49)※
救/桟原将司 2000(5勝2敗2S3H 率3.56)
救/川井貴志 1994(28勝36敗0S3H 率4.51)

 今中慎二は大阪桐蔭の前身である大阪産大高校大東校舎に入学。スカウトから注目を集めドラフト1位で中日に入団し、左腕エースとなる。1993年には最多勝、沢村賞を獲得した。岩田稔は阪神の技巧派左腕で、昨年限りで引退した。

 藤浪晋太郎は前述した通り、2012年春夏連覇のときのエース。センバツでは大谷翔平(花巻東)との「大型対決」も話題になった。澤田圭佑は藤浪の控え投手だったが、立教大を経てオリックスに入団し、セットアッパーとして活躍している。桟原将司は阪神の救援投手。川井貴志はロッテ、楽天で息の長い活躍をした左腕である。

 こうして両校を見てみると、甲子園の強豪校でもプロで活躍する選手を長期間輩出し続けるのは至難の業であることが分かる。

 PL学園は60年かけて、スタメンに大選手が並ぶ豪華なラインナップを作ったが、大阪桐蔭はまだ30年余、ハイペースで強豪校になったが、PL学園の領域に追いつくには、まだ時間が足りないと言う印象だ。

 大阪桐蔭の西谷浩一監督は、選手の素材を見出す名人と言われるが、大阪桐蔭は今後も名選手を輩出し続けるだろうか?
<横浜vs東海大相模編、広島商vs広陵編に続く>

#2に続く
松坂大輔・筒香嘉智ら実力派vs原貢・原辰徳・菅野智之の系譜…横浜vs東海大相模、プロ入り後の成績ベストナインは? 《好対照なライバル》

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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