《ラグビーリーグワン》名門サントリー「まさかの不調」のウラに潜む“日本ラグビーの問題点”「サンゴリアスは良い選手がきてくれるから…」

「もちろん勝てないウチが悪いんですが、ちょっと釈然としないところもあるんですよ」

　東京サントリーサンゴリアスの関係者が小さな声で漏らす。

「他のチームを見ると、外国出身選手の名前が10人以上並んでいるところも珍しくないじゃないですか。これでいいのかな？って……外国人選手しか活躍できないと思ったら、高校生や大学生がラグビーをやろうとしなくなっちゃうんじゃないかと」

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　彼が指摘したのは、リーグワン各チームの外国出身選手の増加ぶりだ。

今季ここまで苦戦が続く名門・サンゴリアス。そのウラにはリーグワンの特殊な事情も　©Kiichi Matsumoto

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外国出身選手の増加による影響は？

　リーグワンには「外国人枠」がない。出場資格は国籍ではなく国際統括機関ワールドラグビーが定める代表資格に合わせて設定されていて、日本代表に選ばれる資格がある（カテゴリーA）、現在はないが、今後日本代表の資格を得る可能性がある（カテゴリーB）、すでに海外の代表でプレーした経験があり、日本代表にはなれない（カテゴリーC）の3種類。試合の出場枠はカテゴリーCが3人まで、B＋Cで4人までと定められている。

　ワールドラグビーは、下記の条件のどれかを満たせば代表資格を得られると定めている。

（1）その国で生まれている 
（2）父母または祖父母の誰か一人がその国で生まれている 
（3）その国の協会に60カ月間選手登録されている 
（4）累計10年間の居住歴がある 

　日本代表でも、15歳のとき札幌山の手高への留学で来日したリーチマイケル、14歳のとき父親の赴任に連れられて来日後に流通経済大柏高に進学したワーナー・ディアンズのように日本で教育を受けた選手や、レメキロマノラヴァ（三重ホンダヒート）やピーター・ラブスカフニ（クボタスピアーズ船橋・東京ベイ）のように、プロ選手として来日したあと国内居住規定を満たして（現在は60カ月＝5年だが以前は36カ月＝3年だった）代表資格を得た選手も多く、2023年ワールドカップでは日本代表34人のうち16人が外国出身選手だった。

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