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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「若い世代がサッカーを90分見るのが難しくなったと…」 マンCとマリノスの日本法人に“eスポーツにガチな理由”を聞いた
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byJan Kruger-UEFA/Getty Images
posted2022/03/13 17:03
世界最強クラブの1つであるマンチェスター・シティ。CFGグループもeスポーツ開拓に熱心だ
中村 まだ新しい業界なので、どちらが上とかはないと思います。おそらくチームを選ぶ基準は、給料や待遇、練習できる環境でしょう。
とはいえ、サッカーを好きな選手が大半を占めているので、バルセロナでプレーしたいとか、マンチェスター・シティでプレーしたいといった名誉の部分も、クラブ選びに影響すると思います。
eスポーツ界の3大クラブってどこなの?
――CFJの利重さんの目から見ると、ヨーロッパサッカー界の方がやはりeスポーツが進んでいますか?
利重 取り組み方のスケールが、圧倒的に違うと思いますね。国でいうとドイツとスペインが一番進んでいる。
実はプレミアリーグはそこまでではないんですよ。真剣にやり出したら、先行しているドイツやスペインに匹敵するようになると思いますが。
クラブ単体の話をすると、eスポーツという点でヨーロッパに3大クラブがあるのですが、どこのクラブかわかりますか?
――うーん、見当がつかないですがレッドブルが親会社であるライプツィヒでしょうか? 14歳の選手(現15歳)と契約したというニュースを見ました。
利重 いや、残念ながらライプツィヒではありません。答えはパリ・サンジェルマン(PSG)、バルセロナ、そしてマンチェスター・シティです。
PSGはアジアに強く、マンチェスター・シティはアメリカに強く、バルサは世界のどこでも強いという感じです。
プレミアに関しては少しおもしろくて、われわれに加えて、特に注力しているところは、ノリッチ 、バーンリー、ウェストハム、リーズといったクラブなんですよ。要はローカルのコアファン以外に新たにファンを獲得していこうという意欲のあるクラブが、力を入れている。
マンチェスター・シティは歴史はありますが、ここ10年くらいで急速に力を付けてきたクラブなので、まだ他のプレミアのビッグ6のような圧倒的なファンベースを持つには至っていない。eスポーツにコミットしなければ、更にファンベースを拡大することはできないと考えているんです。
まだ生涯応援するクラブが定まっていない若年層に向けたマーケティングのためにeスポーツに集中投資しようというのは、非常にロジカルな選択だと思っています。<後編に続く>