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レギュラー確定は坂本勇人と岡本和真だけ…巨人・原監督が「ウチの打線の課題」と語る「1番と5番」問題でカギは中田翔が握る?
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2022/03/06 17:02
3月2日の西武戦で、今季オープン戦初ホームランを放った中田
丸の1番起用の意味をこう語った原監督は西武戦に続いて、5日の日本ハム戦でも1番に起用してテストを行っている。この2試合では丸に代わる3番には坂本が入ったが、もしポランコが「3番」で使えれば、坂本を従来通りの2番に戻せる。そうなれば1番の丸から4番の岡本までジグザクで上位打線を組んで、「5番」に中田が座る。
懸案だった「1番問題」「5番問題」の質が変わった
もちろん松原が1番に入ることになれば、丸を3番、ポランコを5番で中田は6番という理想型の「A案」という選択肢も残っている。
これまでの誰もいないので止むに止まれぬ「1番」と「5番」の選択肢が、中田というカードが入ることで、様々な可能性の選択へと意味合いが変わってくるということだ。
新型コロナウイルスの影響による外国人の新規入国制限が緩和され、5日に来日したポランコに続いてマット・アンドリース、マット・シューメーカーの2投手を含めた残り3人の外国人選手の来日、合流が間近に迫っている。順調にいけば開幕には間に合うことになり、ようやく陣容がフルスペックで揃い、戦う準備が整うことになる。
そこで初めて「6番・中田」の「A案」でいくのか、それとも「5番・中田」の「B案」でいくのかが決まる。またそれに伴って他の打順も固まっていき、今季の巨人打線の原型ができるはずだ。
そして1つだけ言えることがある。
中田という選択肢が加わったことで、止むに止まれぬ選択ではなく、「A案」と「B案」という選択肢でより良いものを選択する。その幅が生まれている。懸案だった「1番問題」「5番問題」の質は、確実に変わってきているということだ。
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