プロ野球亭日乗BACK NUMBER
レギュラー確定は坂本勇人と岡本和真だけ…巨人・原監督が「ウチの打線の課題」と語る「1番と5番」問題でカギは中田翔が握る?
posted2022/03/06 17:02
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
KYODO
「1番と5番がウチの打線の課題」
ここ数年、巨人・原辰徳監督がシーズン前に語ってきたテーマである。
昨年も一昨年も開幕前に同じセリフを聞き、そして今年もまた聞く。逆説的に言えば、巨人はまったくこのテーマが解決できないままに、数シーズンを過ごしてきているということでもある。
ただ、今年は同じ「課題」でも、ちょっと「質の違う」課題になってきているように見える。
そのキーマンになっているのが、オープン戦で好調を持続している中田翔内野手だった。
「5番・中田」はあくまで次善の策のB案
2月26日に沖縄で始まったオープン戦。3月3日の西武戦まで4試合すべてに「6番」で先発した中田は、2日には西武・松本航投手の外角ストレートを右翼席に打ち込む1号ソロをマーク。4試合10打数4安打2打点の打率4割と結果を残している。
内容的には懸案だった「5番」を任せるに十分なものであり、当然のようにあちこちから「5番・中田」推しの声が起こっているのも事実だ。
もちろん原監督もシーズンで「5番」を打たせる可能性を考えてはいるだろう。ただ、指揮官にとって「5番・中田」はあくまで次善の策のB案であり、理想のオーダーではないのも確かだ。
「レギュラーが決まっているのはショート(坂本勇人内野手)とサード(岡本和真内野手)だけ。野手で言えば残りの6つのポジションは白紙だよ」
「センターの丸も確定ではない?」
沖縄キャンプの取材で、原監督から飛び出したこんな言葉に思わず聞き返したのが丸佳浩外野手のことだった。
「センターの丸も確定ではない?」
その問いへの原監督の答えはこうだった。