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選手層が厚すぎる青学大「箱根駅伝にBチームも出走していたら何位だった?」を検証してみた〈Aチームは10分以上の大差で圧勝〉 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2022/01/28 17:01

選手層が厚すぎる青学大「箱根駅伝にBチームも出走していたら何位だった?」を検証してみた〈Aチームは10分以上の大差で圧勝〉<Number Web> photograph by JIJI PRESS

今年の箱根駅伝で、2位の順天堂大学に10分以上の差をつけて総合優勝を果たした青山学院大学。もし「Bチーム」が出走していたらどうなってたのかを検証してみる

6区(20.8km)

A)高橋 28分58秒・1時間0分15秒・59分03秒(区間8位) -1分12秒
B)倉本 28分45秒・59分47秒・58分35秒(区間2位)

7区(21.3km)

A)岸本 28分32秒・1時間0分47秒・1時間2分39秒(区間1位)+1分52秒
B)関口 28分56秒・1時間1分38秒・1時間3分30秒(区間4位)

8区(21.4km)

A) 佐藤 28分50秒・1時間1分43秒・1時間4分49秒(区間2位)+3分6秒
B) 山内 28分34秒・1時間1分08秒・1時間4分14秒(区間1位)

9区(23.1km)

A)中村 28分29秒・1時間5分48秒・1時間7分15秒(区間1位)+1分27秒
B)目片 28分53秒・1時間6分43秒・1時間8分10秒(区間3位)

10区(23km)

A) 中倉 28分33秒・1時間5分40秒・1時間7分50秒(区間1位)+2分10秒
B) 湯原 28分42秒・1時間6分01秒・1時間8分11秒(区間2位)

Bチーム復路成績:5時間22分40秒(2位)
(参考…1位青学大:5時間21分36秒、2位東洋大:5時間26分25秒、3位明大:5時間28分8秒)

総合成績:10時間46分28秒(2位)
(参考…1位青学大:10時間43分42秒、2位順大:10時間54分33秒、3位駒澤大:10時間54分57秒)

 机上での単純計算から青学大Bチームは総合2位となり、実際に箱根駅伝を駆けたチームと合わせて1、2フィニッシュという衝撃的な結果が出た。

 選手個々の当日のコンディションなどにより、タイムが上下することがあるだろう。仮にもう少しタイムが落ちることを想定し、各選手に30秒をプラスし、総合成績に5分をプラスすると10時間51分28秒になる。それでも今回の箱根で2位の順天堂大(10時間54分33秒)を3分5秒上回り、順位は変わらない。さらに、選手ひとりに1分を加算し、総合成績に10分をプラスしても10時間56分28秒で6位の中央大に次いで総合7位のタイムになる。

青学大“驚異の選手層”が浮き彫りに

 Bチームの選手の質が非常に高く、机上では1位、2位を独占するぐらいの力があるのだから今回、青学大が2位に10分以上の差をつけて圧勝するのも当然と言えば当然なのかもしれない。サッカーや野球の練習試合では、控え中心のBチームがレギュラー陣のAチームに勝つ場合がよくあるが、もしかすると青学大もどこかの駅伝レースでAB両チームを出せば、そういうことが起こり得るかもしれない。

 これだけの選手層を保持していることは他大学にとって脅威であり、羨望でもあろう。

大崩れしない“青学大の安定感”はどう生まれたのか?

 この圧倒的な選手層に結びついているのがスカウティングと青学メソッドと言われる選手強化策だ。

【次ページ】 大崩れしない“青学大の安定感”

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