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選手層が厚すぎる青学大「箱根駅伝にBチームも出走していたら何位だった?」を検証してみた〈Aチームは10分以上の大差で圧勝〉 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2022/01/28 17:01

選手層が厚すぎる青学大「箱根駅伝にBチームも出走していたら何位だった?」を検証してみた〈Aチームは10分以上の大差で圧勝〉<Number Web> photograph by JIJI PRESS

今年の箱根駅伝で、2位の順天堂大学に10分以上の差をつけて総合優勝を果たした青山学院大学。もし「Bチーム」が出走していたらどうなってたのかを検証してみる

◆青山学院大学Bチームの仮想区間配置(筆者選定)

1区:小原響(2) 28分28秒97(1万mのタイム)

2区:西久保遼(3) 28分21秒39

3区:横田俊吾(3) 28分57秒28

4区:宮坂大器(3) 28分34秒23

5区:脇田幸太郎(3) 29分03秒66

6区:倉本玄太(2) 28分45秒97

7区:関口雄大(3) 28分56秒09

8区:山内健登(2) 28分34秒12 

9区:目片将大(3) 28分53秒40

10区:湯原慶吾(4) 28分42秒17

 例えば、1区の小原は仙台二華高時代、1500mや3000mSCでスピードを磨き、今回の箱根1区で区間新の独走を見せた吉居大和(中大2年)とは同郷・同学年で、ライバルでもある。箱根エントリー時点での10000mのタイムは、チーム内4番手と、来年度の1区候補にもなりえる逸材だ。2区の西久保は全日本大学駅伝の6区に出走予定だった。発熱のために変更を余儀なくされたが、10000mの持ちタイムでは近藤に次いで2番と力のある選手。5区の脇田は激坂最速王決定戦にエントリーし、直前に出場を取りやめたが、若林らと山を争った選手のひとりだ。9区の目片は、箱根駅伝前に行われる10000mの部内タイムトライアルでトップを取り、次回の箱根の9区担当としての期待がかかる選手。10区の湯原は、2年時にアンカーを任されており、その経験を踏まえた。

AとBの区間予想タイムを割り出してみると……

 問題は箱根駅伝のタイムをどうシミュレーションするかだろう。AチームとBチームを比較するには、区間予想タイムを割り出す必要がある。そこで、まずは10000mのタイムから時速を計算し、その数字で各区間の距離を除法して、予想タイムを割り出した。

 Aチームは実際の区間記録が出ているので、その記録と予想タイムの誤差を求める。それぞれの区間の誤差を、Bチームの選手の予想タイムにも反映し、今回の箱根駅伝でのタイムを導いた。少々乱暴だが、ひとつの目安にはなるかと思う。ちなみに箱根駅伝で快走するには、コンディションが最も重要になるが、そうした不確定要素は省いている(左から1万mタイム、時速から計算した所要時間、箱根駅伝のタイム)。

1区(21.3km)

A)志貴 28分50秒・1時間1分26秒・1時間1分25秒(区間5位) -1秒
B)小原 28分28秒・1時間0分39秒・1時間0分38秒(区間1位)

2区(23.1km)

A)近藤 28分10秒・1時間5分04秒・1時間7分09秒(区間7位) +2分5秒
B)西久保 28分21秒・1時間5分30秒・1時間7分35秒(区間11位)

3区(21.4km)

A)太田 28分32秒・1時間1分05秒・1時間1分00秒(区間2位) -5秒
B)横田 28分57秒・1時間1分58秒・1時間1分53秒(区間5位)

4区(20.9km)

A)飯田 28分30秒・59分34秒・1時間1分46秒(区間3位) +2分12秒
B)宮坂 28分34秒・59分42秒・1時間1分54秒(区間5位)

5区(20.8km)

A)若林 28分27秒・59分34秒・1時間10分46秒(区間2位) +11分12秒
B)脇田 29分03秒・60分26秒・1時間11分38秒(区間4位)

Bチーム往路成績:5時間23分38秒 (2位)
(参考…1位青学大:5時間22分6秒、2位帝京大:5時間24分43秒、3位駒澤大:5時間25分34秒)

【次ページ】 衝撃的な結果に…

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