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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「アツトは外国でも監督を」「タクミはJの頃から…」マンU指揮官・ラングニックが語る内田篤人と南野拓実の評価
text by
アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph byGetty Images
posted2021/12/23 11:03
シャルケ時代のラングニック監督と内田篤人
「私はVAR導入のときもそうだったが、新ルール導入や変更に常に賛成してきた。今回のオフサイドルール変更も賛成だ。
この新ルールにより、サッカーのゲームはまったく新しいものになるだろう。攻撃者が前に出ていてもかかとがオフサイドラインにかかっていたら、もはやオフサイドでないのだから。革命的な変更と言っていい。
この変更のアイデアは、FIFAのグローバル・フットボール・ディベロップメント部門責任者、アーセン・ベンゲルによるものだ。
私は個人的に付き合いがあり、彼がアーセナルの監督だったときに何度も練習場を訪れた。チームマネジメント、采配、哲学について、いろいろなインスピレーションをもらったよ。
2020年夏のFIFAの調査によると、VARによってオフサイドの判定で取り消されたゴールのうち50%が、新ルールではオフサイドにならない。いったいどんな戦術が生まれ、それにより何が起こるのか? わくわくしているよ」
これをいち早く実践したのがベンゲルだ
――あなたが実践するサッカーは、ベンゲルの「ワンタッチフットボール」からインスパイアされた部分もあるわけですね。
「どんなに足が速い選手よりも、ボールの方がピッチ上を速く移動できる。これをいち早く実践したのがベンゲルだ。ワンタッチでボールを走らせれば、試合のテンポを上げられる。そのためには技術に優れ、訓練を受けた選手が必要だ。
テクニックに長けた選手は、ボールを長く触りたがる傾向がある。彼らに素早くボールを離すように求めることも、私の仕事の1つだ」
――現代サッカーの潮流として、プレースタイルはますます速く、攻撃的になって行くんでしょうか?
「もちろんだ。選手のアスリートとしての能力、技術、戦術が発展し、試合はどんどん速くなって行くだろう。しかし、だからと言ってプレースタイルが攻撃的になるとは限らない。プレースピードが上がると、その分ミスが増えるからだ。
多くのチームが高速カウンター狙いのスタイルを採用し、サッカーがより守備的になって行くかもしれない」<前編から続く>
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