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南野拓実vs冨安健洋「プレミア名門で日本人対決」は香川、吉田、岡崎も未達成… リバプールvsアーセナルが秘めた《3つの意義》
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byPA Images/AFLO
posted2021/11/22 17:05
試合後、ユニフォーム交換する南野拓実と冨安健洋。現地映像のカメラが2人を捉えていたことが、その価値を証明している
南野としては、限られた出番の中で確実にゴールを重ねていくしかない。サラー、マネ、ジョタの3トップの壁は高いが、ロベルト・フィルミーノが負傷離脱しているだけに、これまでよりは出番のチャンスは広がっている。その意味でも、次につながる価値あるゴールだった。
「ビッグ6」対決で同時にピッチに立った重要性
スコアは4-0で大差がついたが、両軍とも「攻撃志向」、「インテンシティ」、「前への仕掛けの意識」が高く、非常に見応えのある一戦となった。
そんな中「ビッグ6」と呼ばれる強豪クラブ同士の対戦で、日本人選手が同時にピッチに立った。本拠地アンフィールドでの初ゴールに笑顔を見せた南野と、強豪リバプールに4失点で肩を落とした冨安。その姿は対照的だったが、2人がさらなる高みを目指し成長過程にあることに変わりはない。
そして、日本サッカー界にとっても、この一戦はエポックメイキングな出来事だった。これまでプレミアリーグでの日本人ダービーは、「香川真司(マンチェスター・U)と吉田麻也(サウサンプトン)」、「吉田(サウサンプトン)と岡崎慎司(レスター)」の間で繰り広げられたが、「ビッグ6」同士の対戦は今回が初めてのことだ。
W杯初出場を果たし、日本代表が世界への扉を開けたのは1998年。あれから23年の年月が流れたが、当時リバプールやアーセナルといった名門クラブで日本人プレーヤーが同時にピッチに立つと想像できた人は、ほとんどいなかったのではないだろうか。
聖地アンフィールドでユニホームを交換する2人の姿を見て、筆者は深い感慨、強い想いに駆られた。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。