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《セ・リーグ前半戦おさらい》首位阪神、巨人とヤクルトの追撃で気になる「引き分け数」…3強3弱の中で注目したい個人成績は? 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2021/08/12 17:04

《セ・リーグ前半戦おさらい》首位阪神、巨人とヤクルトの追撃で気になる「引き分け数」…3強3弱の中で注目したい個人成績は?<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

首位で前半戦を折り返した阪神タイガース。矢野采配の下で2005年以来のペナント制覇なるか

村上&山田の貢献度の高さは別格

 1村上宗隆(ヤ) 291打75安26本61点8盗 率.258 RC62.34
 2山田哲人(ヤ) 295打79安25本65点3盗 率.268 RC61.23
 3佐野恵太(De) 332打109安8本34点0盗 率.328 RC61.00
 4オースティン(De) 242打76安19本49点1盗 率.314 RC58.01
 5岡本和真(巨) 314打85安27本80点1盗 率.271 RC57.48
 6マルテ(神) 282打80安16本46点0盗 率.284 RC54.99
 7鈴木誠也(広) 248打76安15本38点6盗 率.306 RC54.99
 8塩見泰隆(ヤ) 265打79安8本31点17盗 率.298 RC50.82
 9桑原将志(De) 296打94安8本30点6盗 率.318 RC50.70
 10佐藤輝明(神) 311打83安20本52点5盗 率.267 RC50.24

 ヤクルトの村上と山田が1、2位で、2人とも東京五輪で活躍。打率は高くないが、貢献度が高いことが分かる。

 ヤクルトは今季、レギュラーの座を獲得した塩見も8位に入っている。彼らの活躍がチームを最下位からポストシーズン圏内に押し上げたと言えよう。

 本塁打王争いは、巨人の岡本が1位だが、村上と山田が迫っている。岡本は打点でもダントツの1位だが、巨人は他にはウィーラーがRC46.97で13位にいる程度で打線としてはヤクルトに見劣りした。今年の補強の目玉だった大物外国人のエリック・テームズが1試合で戦線離脱、ジャスティン・スモークも退団したのが痛かった。

 阪神の躍進の象徴となった佐藤輝明は、7月は1本塁打、打率.227と低迷したが、エキシビションマッチでは本塁打を連発、後半に期待ができそうだ。

 DeNAは佐野恵太が首位打者、東京五輪で侍ジャパンの最大の脅威となったオースティンや桑原も活躍しているが、投手が不振で下位に低迷している。

 盗塁はヤクルトの塩見と阪神の近本光司が17で並んでいる。

青柳は五輪でこそ打ち込まれたが……

 続いては投手成績。PRは(リーグ防御率―個人防御率)×投球回数÷9で導き出す。規定投球回数に関わらず、全投手の成績を比較できる。先発、救援の投手を通じての10傑。

 1青柳晃洋(神)14登8勝2敗 0S 0H 95.1回 率1.79 PR20.23
 2柳裕也(中)16登7勝5敗 0S 0H 107.2回 率2.42 PR15.31
 3森下暢仁(広)13登6勝4敗 0S 0H 90.1回 率2.29 PR14.15
 4髙橋優貴(巨)15登9勝3敗 0S 0H 93.1回 率2.51 PR12.34
 5栗林良吏(広)34登0勝1敗 18S 0H 33.2回 率0.53 PR11.86
 6又吉克樹(中)42登0勝1敗 8S 18H 39.2回 率1.13 PR11.33
 7ガンケル(神)12登6勝1敗 0S 0H 69.1回 率2.47 PR9.48
 8スアレス(神)36登1勝1敗 25S 0H 35.1回 率1.53 PR8.52
 9伊藤将司(神)12登5勝5敗 0S 0H 76.2回 率2.70 PR8.52
 10今村信貴(巨)13登2勝3敗 0S 0H 58回 率2.48 PR7.86

【次ページ】 3強3弱を覆す「台風の目」は現れるのか?

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