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《パ・リーグ前半戦おさらい》ソフトバンク苦戦も数字で見ると… 金メダリスト山本由伸と吉田正尚でオリックス25年ぶりVなるか
posted2021/08/12 17:05
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kyodo News
7月14日を最後に中断したNPBのペナントレースは8月13日に再開する。ほぼ1カ月の中断は、80年を超す日本プロ野球でもかつてない出来事だ。後半戦開始前に、前半戦を振り返ろう。
まずはパ・リーグから。
<ペナントレースの順位>
1 オリックス 87試42勝34敗11分 率.553 差--
2 楽天 88試41勝36敗11分 率.532 差1.5
3 ロッテ 83試37勝34敗12分 率.521 差2.5
4 ソフトバンク 88試37勝37敗14分 率.500 差4.0
5 西武 85試33勝38敗14分 率.465 差6.5
6 日本ハム 81試30勝42敗9分 率.417 差10.0
昨年最下位だったオリックスが楽天に1.5差をつけて首位に立っている。
昨年2位のロッテが3位、ここまでがポストシーズン進出ライン。昨年優勝のソフトバンクは、5割ちょうどで4位。首位とは4差だが意外な展開となっている。4位までが勝率5割。そして日本ハムが最下位だ。
ソフトバンクが本領発揮すれば……
では得失点差に基づいて計算した「ピタゴラス勝率」ではどうなるか?
1 ソフトバンク 88試43勝31敗14分 率.579(353得301失)
2 オリックス 87試43勝33敗11分 率.568(361得315失)
3 ロッテ 83試39勝32敗12分 率.543(384得352失)
4 楽天 88試40勝37敗11分 率.516(339得328失)
5 西武 85試32勝39敗14分 率.448(321得356失)
6 日本ハム 81試27勝45敗9分 率.372(248得322失)
ソフトバンクは失点よりも得点の方が52点も多い。得失点差だけなら1位でもおかしくないのだ。交流戦でも同じ傾向が見られたが、大量得点で勝つ試合がある一方、僅差の試合を落とすことが多かったのだ。
他の球団はほぼ順当だと言える。日本ハムは得失点差では勝率3割に落ちる。基本的なポテンシャルでは他球団より一段落ちるという印象だ。
前半戦活躍した打者について見て行こう。RCは安打長打から盗塁、盗塁死、犠打、犠飛、三振、四死球まで加味した打撃の総合指標。その10傑。