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「これを言うと“負け惜しみ”と思われるかもだけど…」原口元気が語る“初の代表キャプテン”と2列目バトル生き残りへの決意
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byYuki Suenaga
posted2021/07/10 17:04
日本代表6月シリーズ後、インタビューに応じてくれた原口元気
「いつもだったら丸いテーブルを7~8人で囲んでいて。食べ終わっても1~2時間帰らないで話しているようなこともある。他の部屋との行き来もできないので、一人でいる時間が長い。この状況では当然と言えば当然なんだけど、そこはしんどかったですね」
初めて任された代表キャプテンに感じたこと
――6月7日のタジキスタン戦では日本代表で初めてキャプテンを任されました。
「森保(一)監督の決定でした。(川島)永嗣さんや(長友)佑都くんがいたんだけど、彼らは必然的に引っ張っているから、キャプテンを僕にということだったのだと思います。彼ら2人と自分を除くと、今回のチームでは代表歴が多くても20試合という選手が大半だったのもあったのかもしれません(*この試合が原口にとっては59試合目だった)。ピッチ内ではなるべくポジティブに進むように、チームとして上手く戦えるように、心がけて声をかけたつもりですけど」
――昨年のヨーロッパ遠征の時には、年齢が上の方になったから若い選手を引っ張ろうとするよりも、若い選手と同じ目線で話すことを心がけていると話していましたが、今回はキャプテンとしての立場を意識しました?
「今回も別に、そんなに上から目線で話したわけではないです(笑)。そもそも、普段であれば(吉田)麻也くんやサコくん(大迫勇也)、(柴崎)岳などが、みんなに向けて話してくれますからね。自分としては、これまでの代表の時よりも口を開く回数が多かったという感じです。ただ、ドイツでも、日本代表でも、良いゲームをするために、試合前からチームメイトと色々なことを確認し合っているので。声をかけることも、自然にやっている感じではありましたが」
ハノーファーでの最後のシーズンで……
――ピッチ上のパフォーマンスについては悔しさもありますか?
「頭も体も、疲れきっていたところはあったかもですね、正直に言うと。お世話になったハノーファーでの最後のシーズンだったから、選手として全てを出し切らないといけないと考えながら最後はやっていたし。そのうえでシーズンの最後からの長く続く隔離生活を経て、パワー不足だった部分がありました」
――昨季のハノーファーではトップ下やインサイドハーフなど中央でのプレーがほとんどだったので、代表でサイドのポジションを任されたときに戸惑いも?
「ハノーファーでは1年半くらい、真ん中のポジションをやってきて。サイドのポジションで必要なアップダウンに戸惑ったというか……」
――ただ、昨季の原口選手はドイツ2部で走行距離が全選手のなかで1位、ハイスピードで走るスプリントの数でも全体で4位ですよ。そこの部分の不安はないのでは?