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堂安律の圧巻2点目、久保建英や林大地、三好康児の気になった点は…U-24ホンジュラス戦診断 “金メダル候補”スペイン戦を最高の試金石に
posted2021/07/13 11:42
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Naoki Morita/AFLO
東京五輪に向けたテストマッチのひとつである7月12日のホンジュラス戦、キャプテンの吉田麻也は途中交代する際に首を傾げ、酒井宏樹はピッチ上で顔を歪める場面が何度かあった。
ガーナ、ジャマイカと対戦した6月シリーズであれだけ頼もしかったオーバーエイジの選手たちも、自身のパフォーマンスやチームの出来にしっくり来ていないようだった。
実際、試合後に吉田は「個人的にも後半はパフォーマンスが落ちた」「久しぶりの試合でロングボールのフィーリングがあまり良くなかった」と明かした。
そこに、この試合の難しさが見て取れた。
欧州でプレーする選手にとって6月12日のジャマイカ戦以来、約1カ月ぶりの試合だったこと、合宿初日の7月5日からここまで1度もオフがないままこの試合を迎えたことの難しさ、である。
運動量が落ちたのは想定内だったはず
吉田と堂安律にゴールが生まれ、日本のペースで進んでいたゲームは、ハーフタイムを挟んで様相が一変した。
日本の運動量が落ち、ミスが増えるにつれて、ゲームの流れがホンジュラスに傾いたのである。
65分には中途半端なクリアを拾われてシュートまで持ち込まれ、冨安健洋のオウンゴールによって1点差に詰め寄られてしまう。85分に堂安のゴールで3-1と突き放したが、後半に入ってからのパフォーマンスの低下は明らかだった。
だがそれも、ある程度、想定内のことだったに違いない。
「選手たちにはペース配分を気にすることなく、今持っているものをぶつけてほしいと話した」
試合後、そう明かした森保一監督は、さらにこう語った。