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「これを言うと“負け惜しみ”と思われるかもだけど…」原口元気が語る“初の代表キャプテン”と2列目バトル生き残りへの決意
posted2021/07/10 17:04
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Yuki Suenaga
この初夏、A代表の活動は延期になっていたミャンマー戦を規定の国際Aマッチデー以外に消化したこともあり、5月末から6月にかけて計4試合を戦った。この時期に組まれる試合は、通常では多くても3試合。だから普段よりも長い3週間も、新型コロナウイルスの感染防止のためにホテルから出られない環境のもとで活動した。
そんななか、30歳になった原口元気は初めて日本代表のキャプテンを務めることになった。ピッチの上でのパフォーマンスに目を向ければ今回の4試合では悔しさの残るものだった。それでも、原口は現実に目を背けるつもりはない。
視線の先にあるのは、9月から始まるカタールW杯最終予選(サウジアラビア、オーストラリア、オマーン、中国、ベトナムと同組になることが決定)以降の日本代表での戦いと、8月からのブンデスリーガ1部での再挑戦。それぞれについて原口が語った(全2回の1回目/後編へ)。
国内組と海外組ではホテルのフロアもバスも別
――今回の代表活動では基本的にホテルからの外出も認められておらず、大変だったのでは?
「ドイツでの長いシーズンが終わったあとでしたしね。しかもドイツでは(コロナ対策で)最終戦までの10日間は現地のホテルでの隔離もありました。最終戦が終わってすぐに日本へ飛んでそこから、さらに3週間ずっとホテルにいて。外に出られるのはグラウンドだけという状態でした」
――ホテル内での感染対策も徹底していたそうですね?
「国内組と海外組の選手とでは、ホテルのフロアや移動のバスも分かれていて。ミーティング会場では顔を合わせますけど、それだけで。以前だったら誰かの部屋で集まって話すようなこともあったのですが、それもできない状態です。食事も1人ずつ、別のテーブルを使い、学校の教室のように並んで静かに食べる形だから、コミュニケーションを取るのは簡単ではなかったですね」
――普段の食事の席はどのようなイメージなのですか?