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「これを言うと“負け惜しみ”と思われるかもだけど…」原口元気が語る“初の代表キャプテン”と2列目バトル生き残りへの決意
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byYuki Suenaga
posted2021/07/10 17:04
日本代表6月シリーズ後、インタビューに応じてくれた原口元気
「いや、必要な体力と負荷が違うんですよね」
――というと?
「サイドだと100%の力で上下動を繰り返することが多いから。例えばボールを受けて、DFラインの裏に全力で出て行くようなイメージ。真ん中では常に動いているものの、ポジションを微調整しながら短い距離を走る感じ。だから同じスプリントといっても、サイドにいるときの方が、スピードは速いし、1回のスプリントで走る距離も長いというイメージです」
――なるほど。
「昨季のハノーファーでは、パスを受けて、攻撃を作って、最後の局面で少し勝負したり、ゴール前に入っていくようなシーンが多かった。サイドをやっていたときよりはドリブルする機会も少なかったです」
新天地ウニオンでは真ん中も想定して
――新天地であるブンデスリーガ1部のウニオン・ベルリンでも今季は中央でのプレーが増えそうですが、今回の活動をふまえて代表でやる際の工夫も必要だと?
「昨シーズンはチームで真ん中のポジションでたくさん試合に出ていて、そこで成長したいということもあって、戦術的にもフィジカル的にも1年を通して中央でのプレーにフォーカスしていた部分がありました。フィジカル面でも、『中央でこういう動きを増やしたい』とイメージしながら、それに沿ったトレーニングをしていたし」
――それで得た手応えは別に語ってもらうとして(*後編を参照)、ということは、新シーズンは違う部分も?
「どっちのポジションにも合うようなコンディショニングをしないといけないと考えています。サイドで持久力やスプリントに合うようなトレーニングを自分ですることですね。やはり、これから先の厳しい戦いになった時には、どれだけ走れるか、どれだけボロボロになるまで戦えるか、どれだけボールを前に持ち運んでいけるか、そういう地味なことが活きてくると思っているから」
森保さんからは「サイドの方が元気の良さが」と
――6月15日のキルギス戦ではトップ下で初めて先発したものの、代表では基本的にはサイドでプレーすることになりそうでは?
「基本的にはサイドだと思います。森保さんからも『サイドの方が元気の良さが活きるのでは』と言われていますし。代表でのバランスを考えたときにも、真ん中をやれるタイプは多いけど、左サイドをやれる選手はそこまで多くないので」
――森保監督が就任してからの全選手の出場試合数を調べると、最多が南野選手の29試合、2位が柴崎選手で27試合、原口選手は25試合で3位ですが?