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ビッグネームだけじゃない! 今季トップリーグで注目“U22世代”の逸材たち【高卒即加入、NZ武者修行帰り】 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNaoki Nishimura/AFLO SPORT

posted2021/02/26 06:00

ビッグネームだけじゃない! 今季トップリーグで注目“U22世代”の逸材たち【高卒即加入、NZ武者修行帰り】<Number Web> photograph by Naoki Nishimura/AFLO SPORT

東福岡高からパナソニックに加入して3年目、着実にレベルアップしている福井翔大。チームメイトの評価も高い

世代交代が進む世界のラグビー

 世界に目を転じれば、イングランド代表FLトム・カリーは21歳、フランス代表SOロマン・ヌタマックは20歳、オーストラリア代表CTBジョーダン・ペタイアは19歳で、2019年W杯のピッチを経験している。常に状況が変転するラグビーでは「経験」は大きな武器だ。プレーの引き出しは多い方がいい。

 だからこそ、若くしてシニアレベルの経験を積む選手たちは、長くチームを支え、代表を支える存在になれる可能性を秘めている。各チームの監督・HCもそれを理解しているからこそ、世界から集ったビッグネームとともに、成長期にある若手をピッチに送り込んでいるのだ。

今季のトップリーグは「投資」のチャンス

 今季のTLは16チームすべてが、第1ステージの順位にかかわらず、決勝トーナメントに進出する。1位でも6位でも組み合わせが変わるだけで、試合数や日程にアドバンテージはない(7~8位だけは下部のトップチャレンジからのチームと対戦するため、1試合多く戦うことになる)。勝ち点1つ、得失点差1つでプレーオフを逃すなんてことはない。今季の勝者になれるかどうかの鍵はリーグ戦の結果ではなく、第1ステージを終えた時点でどこまで成長したか。

 つまり冒険に伴うリスクは少なく、そこには伸びしろしかない。貴重な「プレータイム」を若手に投資するチャンスなのだ。まして、世界のトップ選手とともにピッチに立てるなら、その経験の価値は計り知れない。

「密を避け、大声を出さない」のが観戦ルールの今季、残念ながら「歓声をあげる」ことは叶わないが、世界から集ったトップ選手のスーパープレーに唸りつつ、「近未来の日本代表」を担うであろう若手の活躍に目をこらす。史上最も豪華な陣容で開幕した2021年トップリーグには、そんな楽しみ方もある。おすすめしたい。

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