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「日本のステフィン・カリー」と紹介された富永啓生、全米最強の大学Lから“高確率3ポイント”でNBAへ?
posted2020/12/06 11:01
text by
永塚和志Kaz Nagatsuka
photograph by
Ranger College/Tommy Wells , UNL Athletics
「ケイセイは私が見てきたなかでも最も優れたシューターの1人。非常に興奮しているよ」
自身もNBAの選手時代には精度の高いシューターで、昨シーズンから米NCAAディビジョン1のネブラスカ大 の男子チームのヘッドコーチ(HC)を務めるフレッド・ホイバーグHCの言葉は、興奮からか弾んでいた。
11月半ば、同大は富永啓生が“ナショナル・レター・オブ・インテント”に署名したことを発表した。テキサス州のレンジャー短大、初年度の昨シーズン中からすでに同大への編入の意思を示してはいたものの、これで正式に2021-22年シーズンから同大でのプレーが決まった形となった。
間違いなく最強リーグのひとつ
ネブラスカ大について少し紹介しておきたい。同大は“パワーファイブ・カンファレンス”と呼ばれる、強豪校がひしめく5つのリーグのひとつ、ビッグテン・カンファレンスに所属する。19-20年シーズンの最終ランキングで全米トップ25に入ったチームが6校もあり、間違いなく最強リーグのひとつに数えられる。
同大は人口30万人弱と州2番目の規模を持つリンカーン市にある。チームのニックネームはCornhuskers。ネブラスカ州はとうもろこし栽培で有名だが、コーンハスカーはとうもろこしの皮をむく人、転じて生粋のネブラスカ人といった意味となる。
昨シーズンのネブラスカ大は、7勝25敗と大きく負け越した。カンファレンスでは最下位に終わったが、ミシガン大やミシガン州立大、オハイオ州立大といった全米優勝経験のあるチームなど綺羅星のごとくトップクラスのチームが揃うビッグテンはそれほど厳しいリーグだと言える。
そんな舞台が、来年から富永の戦場となる。順調にいけば、3年生として同大へ編入する。NBA入りを目指す19歳にとっては本格的にスタートラインに立つというところだ。