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スアレス効果でシメオネ戦術が進化! 堅守&闘争心+ポゼッション=アトレティコ好調
posted2020/11/28 17:01
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph by
Getty Images
消化した試合数にばらつきがあるため現在の順位は絶対視すべきではないが、第10節を終えた時点で2位につけているアトレティコ・マドリーは紛れもなく好調だ。
8戦して6勝2分け。20チーム中唯一黒星なし。
11月21日にはシメオネ体制下では初となる、対バルセロナ戦での勝利(1-0)をモノにしている。
そんなアトレティコの原動力となっているのは、今月初めから話題になっているプレースタイルの変化だろう。
シメオネのアトレティコと言えば、看板は現実的なサッカーだった。
基盤は献身的な選手が自陣に敷く堅いブロックなので、攻めに転じた際カギとなるのはスピードと単純さ。敵陣内で右に左にじっくりとボールを動かすことはなく、創造性あるコンビネーションプレーもない。その代わり2012-13シーズン以降、1試合平均失点が0.8を越えたことはない。そんな堅守速攻のチームである。
ビジャレアル相手にも支配率54%
ところが、今季はボール保持率が高いのだ。
これまで、能動的にボールを保持することに興味はないと口にしてきたシメオネなのに、8試合中5試合で相手を上回っている。ポゼッションに長けたビジャレアルとの試合でも譲ることなく54%を記録している。
8試合平均53.1%は、過去最高だった2012-13シーズンの49.7%を越えている。繋いだパスの数も当然、昨季の1試合平均334.6本から467.6本に大きく増えている。
だからシュート数が多い。1試合平均13.1本はシメオネ期最多だ。
そして、得点も多い。