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なぜダルビッシュ&前田健太はサイ・ヤング賞“大差の2位”だった? 1位との指標を徹底比較すると…

posted2020/11/16 11:30

 
なぜダルビッシュ&前田健太はサイ・ヤング賞“大差の2位”だった? 1位との指標を徹底比較すると…<Number Web> photograph by Getty Images

素晴らしい成績だった前田健太とダルビッシュだが、ビーバーとバウアーの成績がそれを上回ってしまった

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 2020年ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票。受賞したトレバー・バウアー(レッズ)は201ポイント、ダルビッシュ(カブス)は123ポイント。想像していたよりも大差がついたという印象だ。

 サイ・ヤング賞はア・ナ両リーグで最も優秀な成績を残した投手に与えられる。両リーグともに30人の全米野球記者協会所属の記者の投票で決まる。個々の記者は5票を持っていて1位票(7点)、2位票(4点)、3位票(3点)、4位票(2点)、5位票(1点)という形で投票する。

 1位票へのポイント配分が大きいので、受賞するには1位票を多く獲得する必要がある。

まずは前田健太が2位のア・リーグから

 なぜ前田健太とダルビッシュは大差の2位だったのか――それを解き明かすため、ア・ナ両リーグで得票上位3位に入った投手の指標比較をしてみる。※は1位。まずは前田健太が2位に入ったアメリカン・リーグから。

□アメリカン・リーグ
〇ポイント(1位ポイント)

※ビーバー(インディアンス)210(210)
前田健太(ツインズ)92(0)
柳賢振(ブルージェイズ)51(0)

〇勝利数
※ビーバー8勝
前田健太6勝
柳賢振5勝

〇防御率
※ビーバー1.63
前田健太2.70
柳賢振2.69

〇投球回数
※ビーバー77.1回
前田健太66.2回
柳賢振67回

〇WHIP(1イニング当たりの安打、四球による走者数)
ビーバー0.87
※前田健太0.75
柳賢振1.15

〇QS数(投手の最低限の責任と言われる6回自責点3以下の試合数)
※ビーバー10
前田健太8
柳賢振7

〇K9(9回あたりの奪三振数)
※ビーバー14.20(120 奪三振/77.1回)
前田健太10.80(80奪三振/66.2回)
柳賢振9.67(72奪三振/67回)

〇K/BB(奪三振数÷与四球数)
ビーバー5.81(122奪三振 /21与四球)
※前田健太8.00(80奪三振/10与四球)
柳賢振4.24(72奪三振/17与四球)

〇投打の総合指標WAR(Baseball Reference)
※ビーバー3.3
前田健太1.6
柳賢振3.0

〇WAR(FANGRAPHS)
※ビーバー3.2
前田健太2.1
柳賢振1.9

〇最後の2登板
ビーバー1勝0敗 12.2回 自責点3 5与四球20奪三振 率2.13
前田健太1勝0敗 11回 自責点5 0与四球17奪三振 率4.09
柳賢振1勝1敗 13回 自責点2 3与四球12奪三振 率1.38

【次ページ】 マエケンはWHIPで両リーグ通じて1位も

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