酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
ドラフト出身校番付、ここ10年でまとめると 高校横綱は大阪桐蔭、大学横綱&東大卒は…
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama
posted2020/11/07 11:04
高校横綱・大阪桐蔭時代の藤浪晋太郎と森友哉。では大学横綱は……
甲子園にあまり出ないが指名の多い学校も
関脇も神奈川勢の東海大相模。以下、甲子園で名前をよく見る高校が続く。
昨夏の甲子園の優勝校、履正社は今年投手2人、野手1人がドラフトで指名された。昨年の時点では十両だから、新入幕というところか。
青森山田は春夏合わせて13回の甲子園出場を誇るが、ここ10年では2016年春、2017年夏に出場したのみ。しかしこの間、中日の京田陽太(日大/2016年2位)、阪神の木浪聖也(亜細亜大/2018年3位)など9人の選手がドラフト指名されている。
十両の桐蔭学園もここ10年では2019年春に出場しただけだが、楽天の鈴木大地(東洋大/2011年ロッテ3位)、茂木栄五郎(早大/2015年3位)など8人を輩出している。
この番付を子細に見ると「甲子園によく出場するが、ドラフト指名選手がそれほど多くない学校」と「甲子園にはあまり出ないが、ドラフト指名選手を比較的多く出す学校」があることが見えてくる。高校ごとの選手の獲得方針、育成方針の違いが出ているのかもしれない。
慶應は7人全員が慶應義塾大学卒
異色なのが十両の慶應である。今年のヤクルト、ドラ1の木沢尚文を含め、7人がドラフト指名されているが、全員が慶應義塾大学卒。名門校ならではということか。
この番付に公立校は幕下の大分県立大分商の1校しかない。今年の新人王候補筆頭の広島、森下暢仁(明大/2019年1位)など6人が指名されている。
かつては広島商、高松商、松山商など公立の商業学校が甲子園を席巻した時代もあったが、今は私学でなければ甲子園、プロへの道は厳しくなっている。今年3人が指名された明石市立明石商(ここ10年では4人)に期待がかかるところだ。
続いて大学を見てみよう。