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EURO2020延期で誰が得した?
1年という時間がもたらす影響。
posted2020/06/28 19:00
text by
デーブ・アパドゥーDave Appadoo
photograph by
Franck Faugere/L'Equipe
初の広域開催となるEURO2020も、他のメジャースポーツイベントと同様に開催は1年後に先送りになった。とはいえ3月末に予定されていたプレーオフの新しい日程も決まらず、抽選会もいつおこなわれるかまだわからない状況である(執筆当時)。
では、この変更は、サッカー界にどんな影響をもたらすのか。この不幸な状況は必ずしも全員に不利に働いたわけではない。変更により逆にチャンスを得たもの、復活の機会を得たものもまた存在するのである。『フランス・フットボール』誌4月21日発売号では、デーブ・アパドゥー記者が、延期により恩恵を受けたもの、悪影響を被ったものそれぞれを列挙してレポートしている。
監修:田村修一
コロナ禍のサッカー界への影響。
コロナ禍の影響により延期されたEURO2020は、1年後にほぼ同じ日程でおこなわれることが決まっている。この変更は、あるものには有利に働き別のものには不利に働いたのだった。
コロナ禍は全世界の人々の生活に大きな影響を与え、もちろんその中にはサッカーも含まれる。EURO2020の1年延期もただちに決められた。この日程(2021年6月11日~7月11日)になったのは、中断した様々な大会(とりわけ各国リーグとヨーロッパカップ)に配慮したものであると同時に、大会の開催自体が危ぶまれたからだった。
この決定は極めて適切である。とはいえ、多くの影響をサッカー界に及ぼしたことは事実だ。それはまさに悲喜こもごもで、あるものにとっては歓迎すべき延期となり、別のものにはダメージの大きな延期になってしまった。では、いったい誰が得をして誰が損をしたのだろうか。