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捕手の年俸、上がってるやないかい!
森友哉、小林誠司、1億円超も……。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byKYODO
posted2019/12/29 20:00
パ・リーグ捕手として史上3人目のMVPを獲得した西武・森友哉。年俸も24歳にして2億円に届いた。
育成選手出身で初の1億円プレーヤー。
森は1億円オーバーの大幅アップで、2億円プレーヤーの仲間入りだ。
パ・リーグ捕手として史上3人目、セ・パ通じて2012年の阿部慎之助(巨人)以来となるMVPを獲得したのだから当然だろう。
森が球史に残る「打てる捕手」なのは成績を見るだけで一目瞭然である。
そして2018年にキャノンで大ブレイクしながら、1億円プレーヤーとなれなかった甲斐もバッティングの一定の数字が残っており、名捕手への道を歩みつつある。
なお育成選手出身での1億円プレーヤーは初なのだという。捕手だけでなく、育成ドラフトの選手にも励みとなる存在だ。
単純に「上がった!」と大騒ぎするのは……。
他の捕手も上がっているといえば上がっている。
ただし微減となった田村を含めて、前年との差は1000万円以内に収まっている。森や甲斐だけを見て単純に「上がった!」と大騒ぎするのは、彼らに失礼な気もしてはいる。
捕手と言えば大御所の野村克也氏が「捕手が育たないとチームは勝てない」と言っていたと記憶する。それだけ重要なポジションなのに、やっぱり捕手はどうも年俸が上がりづらいのは、昨年に同じく感じるところだ。
ちなみにバッテリーコーチを兼任して出場機会こそ少なかったが、日本ハムの鶴岡慎也(38歳、35試合)は現状維持の6000万円。チームがこれまでの貢献度とチーム全体への影響度の大きさを高く評価しているのだろう。
続いてはセ・リーグだ。