スポーツ百珍BACK NUMBER
捕手の年俸、上がってるやないかい!
森友哉、小林誠司、1億円超も……。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byKYODO
posted2019/12/29 20:00
パ・リーグ捕手として史上3人目のMVPを獲得した西武・森友哉。年俸も24歳にして2億円に届いた。
小林の「フレーミング技術」。
そして何より小林である。
大城はファーストで出場する機会が多く、打撃力を買われてのアップだと思うが、それ以上のアップ幅となった小林の場合……バッティングも例年よりがんばったが、やはり守りでチームに貢献する扇の要である。
後学のためにスポーツ報知などの各スポーツ紙を読んでみると、小林の持ち味は強肩だけでないと知った。
ギリギリのコースを上手く捕球してストライクにする「フレーミング技術」がデータで見ても屈指で、それをプラス評価にしてもらったようだ。
こういった報道が出ると、捕手の能力は多岐にわたるということが、見るファンにとっても新たな発見になる。
今年の契約更改で「捕手の年俸が上がった」との印象を持ったのは森と甲斐、そしてセの人気球団の捕手が大幅アップしたからという側面はあるだろう。とはいえ1億円プレーヤーは計7人になった。確実に捕手の存在感は増している。
それは負担の大きいキャッチャーとして「ひと旗揚げたる!」と憧れを持っている野球少年にとっても夢のある話だろう。
まだ20代の森、甲斐、梅野らがより一層の成長を見せてくれれば、数年後には「捕手の年俸は高い!」というイメージに変わるはずである。
2020年の暮れに「お前の予想、ちゃうやないかい!」と突っ込まれないよう、来年も12球団各捕手の大活躍に期待したい。