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韓国の「マウンドに太極旗」と同じ?
スポーツの応援に旭日旗は必要なのか。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byNanae Suzuki

posted2019/11/22 15:00

韓国の「マウンドに太極旗」と同じ?スポーツの応援に旭日旗は必要なのか。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

世界一になり、外野席に挨拶をする侍ジャパンナイン。ほとんどのファンは日の丸で応援していた。

政治をスポーツに持ち込む必要はない。

 前述したようにスポーツの根幹にあるのはフェアプレーの精神と対戦相手へのリスペクトである。これはグラウンドにいるプレーヤーだけではなく、チーム関係者やスタッフはもちろん、我々メディアやスタンドにいるファンも同じであるはずだ。

 スポーツを愛して、スポーツを心から楽しみ熱狂する。そのベースは選手もファンも同じはずだし、同じでなくてはならない。

 だとすると政治的な解釈が違い、相手が不快に思うことをわざわざスポーツの場面に持ち込む必要はないし、やるべきではないのではないだろうか。

相手がいることで素晴らしい瞬間がある。

 17日の決勝戦が終わってお立ち台に立った稲葉篤紀監督がまず口にしたのは、韓国チームへのエールだった。

 16日の韓国戦では3回無死満塁から二遊間のゴロをスライディングキャッチして二塁トスで日本の一塁走者をアウトにし、二塁に回った6回には二遊間のゴロを捕球してジャンピングスローで一塁に殺した金相竪内野手の華麗なプレーがあった。こうした相手の好プレーにスタンドからはため息が漏れ、盛大な拍手が送られていた。

 日韓の選手たちがライバル心を剥き出しにしてグラウンド上で激しくやり合い、素晴らしいプレーを見せる。願ったり叶ったりだ。日本人も韓国人も応援するチームのために声をからして声援を送り、スーパープレーは敵味方関係なく讃える。それがスポーツ観戦の醍醐味である。

 そしてグラウンドのプレーヤーもスタンドのファンも、相手チームがいることでこの素晴らしい瞬間があることを理解して、リスペクトする心を持つ。

 ただ相手を倒すことだけを願うのではない。スポーツとはそういうものである。

【次ページ】 あのときの韓国の選手と同じではないか。

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