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福岡堅樹は「お風呂で計算問題」。
両親が語る文武両道ラガーマンの原点。

posted2019/08/31 20:00

 
福岡堅樹は「お風呂で計算問題」。両親が語る文武両道ラガーマンの原点。<Number Web> photograph by Kojiro Fukuoka

中学時代の福岡堅樹。幼少期からいい位置でパスを受けて、トライを決めることが多かったという。

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

PROFILE

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Kojiro Fukuoka

 福岡堅樹、9月に開幕するラグビーW杯で日本代表のキーマンに挙げられる快速が武器のウイングだ。このスピードスターは、異色の「未来」を目指している。

 来年の東京オリンピックに7人制ラグビーでの出場を目指し、そのオリンピック後は医学部に入りなおし、幼少の頃からの夢である医師の道を志すと公言しているのだ。

 そんな文武両道のラガーマンがどのようにして生まれたのか。福岡県で暮らす両親を訪ねた。

 福岡家は、父が歯科医、祖父が内科医という医師一家。だが、父・綱二郎さんは息子に一度も医者になることを強要したことはなかったと言う。

「“医者になれ”とは一度も言ったことはありません。もちろん、歯医者になれ、とも。どんな職業に就こうが、本人がやりたいことを見つければいいと思っていたので」

 5歳で始めたラグビーでは常にトップレベルで活躍する一方で、地元・福岡県内でも有数の進学校・福岡高校へ進学。浪人はしたものの、1年後、筑波大学情報学群に合格。一体、どのように育てられ、どんな勉強をしてきたのかは、子を持つ親はもちろん、誰もが気になるところだろう。

英才教育というよりは、きっかけ作り。

 両親は、幼い頃からスイミング、ラグビー、ピアノ、習字など、様々なおけいこごとをさせるなど、可能性を広げる試みは惜しまなかったという。

「小さい頃にいろいろなことをやらせてみて、“これは向いているかもしれない”と、方向を示すようなことはしていたかもしれません」(母・のぶさん)

 綱二郎さんによると、堅樹は幼い頃から利発な子供だったという。

「お風呂の中ではよく堅樹に計算問題を問いかけていたんですが、とにかく理解が早かったですね。最初はできなくても、一度説明するとすぐに理解して、次に問題を出すとパッと答えることができていました。そういった理解力は小学校低学年の頃から長けていたと思います」

 何かに興味をもつ「きっかけ」づくりはしていたものの、幼い頃からいわゆる英才教育を受けさせていたというわけではないようだ。

【次ページ】 家で勉強していた時間はほとんどなかった。

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